破墨法
墨で先に描いた線が乾かないうちに、異なる濃さと水分量の墨を後から重ねるのが「破墨法」という水墨画技法です。墨の広がりによって表情が変わり、独特の質感が表現できます。
撥墨法
墨をそそいだり撥ね散らかすことで山や雲、岩を表現できる「撥墨法」は、水墨画ならではの技法と言えます。偶然性を期待するユニークな技法の一つですが、描きたい題材に見立てるよう、後から工夫が必要になる場合もあります。
積墨法
先に描いた墨が乾かないうちに違う墨色を重ねる表現方法です。重ねれば重ねるほど、絵に立体感や躍動感を与えることができます。初心者や練習には、にじみにくい紙を使用するのがおすすめです。
たらし込み
「たらし込み」とは、紙に墨を塗り、乾かないうちに異なる濃さの墨を置いてにじませる「ぼかし」の技法。にじみにくい紙を使うのがうまく描けるコツで、水墨画や日本画でよく使われる表現法のひとつです。
描く題材を見つける
水墨画の基本的な描き方がわかったら、好きなものを描いてみましょう。「何から描けばいいかわからない」という方は、竹や梅、線の少ない動物やキャラクターなど初心者でも描きやすい題材を選ぶのがおすすめです。いきなり墨で描くことに抵抗がある方は、最初に鉛筆でデッサンをすると良いでしょう。
水墨画を学ぶ方法
水墨画を学び、練習する方法をご紹介します。本や教室、インターネット上、あなたに合った方法で水墨画について勉強して楽しんで下さいね。
■水墨画教室に通う
プロの先生から直接習いたい方は、水墨画教室に通うのがおすすめ。初心者が水墨画教室で真っ先に教わるのは、竹や花などを題材にする「花卉雑画」と呼ばれる水墨画のカテゴリです。水墨画仲間との出会いのチャンスがあるのも、教室に通うことのメリットと言えるでしょう。
■本・インターネット
独学で水墨画を学びたい方は、レッスン本を購入するか、最近ではインターネット上でも初心者向けの水墨画レッスン動画をたくさん見つけることができます。
水墨画プロ講師の本 ■お手本作品を見ながら練習できる
初心者のための水墨画入門
水墨画の講師としても活躍する、塩澤玉聖先生著の入門本。水墨画のプロの著者本を探している方にもおすすめです。
水墨画の基礎がやさしく解説されており、上達するコツも理解できます。さまざまなモチーフを題材にしたお手本作品も多数掲載されていますよ。