■下書き
水彩画の下書きは鉛筆を使うのが基本です。デッサンやスケッチ画のようにしっかり書くというよりは、あとで色を塗ることを考えながら明るい色を塗る箇所は薄めに、暗い色を塗る箇所は濃いめに書いていくのがおすすめ。余裕があれば、影を付ける部分や光加減、奥行きを意識しながら書いてみてくださいね。
■色を塗る
水彩画で色を塗るときは、基本的に明るい(薄い)色から塗っていきます。複数の絵の具を混ぜて色を作るときは、量を多めに作るのがポイントです。空や海など広範囲に使うとき途中で絵の具がなくなってしまい、再度作って色のバランスが変わってしまうのを防ぐためです。
■平塗り
平筆を使うことが多い「平塗り」は、ムラにならないよう一気に塗るのがコツです。キレイに塗るためには水の加減を調整する必要があり、はじめは小さな範囲から練習するのが良いでしょう。
■にじみ塗り
ウェットインウェットとも言われ、紙に塗った絵の具がまだ湿っているうちにさらに絵の具をにじませる描き方。色を塗ったところを伸ばしていくことでグラデーションの表現もできます。空や水辺などを描くときに使えます。
■グラデーション
にじみ塗りの表現のひとつ「グラデーション」にもいくつか種類があります。単色で表現するグラデーション、最初に薄い色を塗りその上から濃い色を塗っていく方法、複数の色を段階に応じて変えていく方法、2色を離して塗り、中央の境界をぼかす方法など、用途に合わせて使い分けるのが上手に描くコツです。
■ドライブラシ
水を多く使うのが水彩画のイメージですが、逆に筆を乾かして塗るのがドライブラシ。かすれ塗りとも言われ、岩や波など荒い質感を表現したいときに使われます。乾いた部分に絵の具を重ねることを「ウェットインドライ」と言います。
水彩画初心者向けおすすめの本
新しく始める趣味として人気の水彩画ですが、独学でマスターするのは至難の業。そこで、初心者におすすめの水彩画関連の本をご紹介します。これまでご紹介してきた道具や描き方の基本はもちろん、上達するためのさまざまなテクニックが学べる本もありますよ。
初心者でもすぐに描けるロングセラー本 ■丁寧な解説と分かりやすいイラスト
野村重存
今日から描ける はじめての水彩画
テレビ番組や美術講座などで活躍している野村重存先生の本。ひとつひとつの丁寧な解説と描き方例のイラストも豊富で、とにかくわかりやすいと評判です。
水彩画の題材別に章が分かれており、モチーフごとの描き分け方なども解説。絵を描いたことのない初心者でもすぐに始められるとの評判も高く、すぐに描きたい方におすすめのロングセラー本です。
透明水彩初心者の入門書 ■これ一冊で水彩画の世界がわかる
上田耕造
イチバン親切な水彩画の教科書
超初心者向けの本を探している方には「イチバン親切な水彩画の教科書」がおすすめ。情報量が豊富で水彩画・透明水彩のマニュアルとも言える一冊です。
幅広い題材を通して、さまざまな描き方の練習ができる構成になっているのもポイント。テクニック以外の知識も解説されているので、水彩画の深い世界が学べるでしょう。