初心者向けパッチワークキルトの始め方|基本の縫い方・必要な道具・キットも
パッチワークキルトを趣味として始めたいけど上手くできるか不安な方に向けて、パッチワークの基礎情報や基本の縫い方などをわかりやすく解説します。最低限の道具と材料で始められるパッチワークは、気軽にハンドメイドができる人気の手芸のひとつ。一見難しそうに見えるかもしれませんが、基本のパターンさえマスターすれば、さまざまな作品を作ることが可能なんです。小さなハギレから生まれるオリジナル作品、パッチワークの世界を体験してみませんか。
パッチワークとは
「パッチワークキルト」とは、カットしたさまざまな布と布を縫い合わせて作る「パッチワーク」、布と布の間に綿を挟んで縫った「キルト」を組み合わせた手芸の技法のひとつです。作り方やパターンもいくつかあり、好みのデザインや柄を組み合わせればアレンジは無限大。また、いらなくなった服や布製品などの古い布を使って新しいものを作る、「再利用」の精神も持ち合わせているので、暮らしの中にエコを取り入れたい方にもぴったりな趣味です。
パッチワークの種類
パッチワークした布に裏地をつけ、キルティング加工を施したのが「パッチワークキルト」。いくつか種類がありパターンによって作り方も異なりますが、代表的かつ初心者にもおすすめなのが「アメリカンパッチワークキルト」。そのほかの人気パッチワークには下記のものがあります。
・ハワイアンキルト
ハワイに咲く花や住む生き物など、ハワイ独特の柄が人気のパッチワーク。美しく華やかな模様が特徴なので、ソファやベッドカバーなど、南国風のお部屋のインテリアにぴったりです。
・ヨーヨーキルト
布を丸くカットし、縮めるように縫うことでお花のような形にします。小さなヨーヨーに見えることからヨーヨーキルトと呼ばれます。ひとつだけでももちろん可愛く、たくさんつなげていくことでコースターやランチョンマットにもなります。
パッチワークに必要な基本道具・材料
まずは、初めてのパッチワーク作りに必要な基本の道具をご紹介します。手縫いでもミシン縫いでも基本的には同じなので、キットやセットの内容を確認する際にも参考にしてください。
・布
好きな柄やデザイン、色の布(ハギレ)を用意しましょう。サイズの合わなくなった服の切れ端など利用すれば、オリジナリティあふれるパッチワーク作りができます。
・糸
キルティングやピーシングに使うキルト糸やミシン糸、しつけ糸などがあります。しなやかさのあるポリエステルやコットン素材のものがおすすめです。
・針
まち針、しつけ針などの縫い針は、パッチワーク用、アップリケ用、キルティング用などパターンや布の種類によって使い分けることができます。太さも数種類そろえておくと良いでしょう。
・キルト芯
表布と裏布の間に入れるキルト芯は、パッチワークキルト作りには欠かせない道具。キルト芯を入れることでクッション性や保温性が高まり、丈夫なパッチワークキルトを作ることができます。
・アイロン
縫い目を整えたり、生地に折り目をつけるときなどに使用します。ひとつの工程ごとにアイロンをかけると、布地がキレイになるので作業がしやすいです。
・チャコペン
布に印を付けて縫うときに使うチャコペンは、手芸のカテゴリ問わず必要な道具。鉛筆タイプや、洗って消えるペンタイプがあります。
・ハサミ
布を切るときに使う布切りハサミは、厚い布でも切れるものがベスト。糸切りハサミはソーイングセットに入っているものや、100均ショップで売っているものでも十分です。
パッチワーク初心者が覚えるべき基本の作り方
パッチワークの基礎であるパターンをご紹介します。初心者でも基本さえ覚えれば挑戦できるやり方ばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
■ピーシング
「ピーシング」とはカットした布と布をつなぐ縫い方のことで、パッチワークの基礎工程です。なみ縫いではじめ、ぐし縫い、返し縫いなどパッチワークでの基本の縫い方で進めていきます。
■フォーパッチ
4枚の四角い布を正方形につなぐ「フォーパッチ」は、初心者が最初に覚えるべき基本のパッチワークです。好きなハギレをつなげてできるので、最初はコースターなど簡単にできるものから始めるのがおすすめ。慣れてきたら枚数を増やし、クッションカバーやベッドカバーなど大きな作品に挑戦してみましょう。
■ナインパッチ
同じ大きさにカットした正方形の布を9枚つなげる縫い方です。手順はフォーパッチと基本的に同じですが、縫い目をキレイな仕上がりにするためにはアイロンを使うのがおすすめです。
■アップリケ
布生地の上に違う布やワッペンを縫い付ける技法で、ハワイアンキルトなどによく使われます。アップリケが縫えるようになると、パッチワークの幅はもとより、作る作品の幅も広がります。
■パッチワークの基本の縫い方
パッチワークの基本的な縫い方を、フォーパッチの作り方を用いて説明します。基本さえ覚えれば、応用して自分の好きな大きさや布、形の作品ができるようになりますよ。
①型紙を用意
好きな大きさの正方形に布をカットし、布の裏に型紙を置いて鉛筆やチャコペンで印をつけます。
②合わせ布を作る
布ピース2枚を中表に重ね、印に合わせてまち針で留めます。端から針を入れてぐし縫いを、縫い終わりで返し縫いをします。これをもう1セット作ります。2セット目は、1セット目と互い違いになるよう逆側に縫い代を倒してアイロンがけをします。
③縫い合わせる
2セットを中表に合わせて②と同じ工程で縫い合わせます。このとき、交差する部分は布がずれないように返し縫いをするのがおすすめです。
④アイロンで整える
縫い代は片側に倒し、最後にもう一度裏面からアイロンで整えて完成です。