初心者におすすめの熱帯魚12選|はじめてでも飼いやすい魚種や飼育のポイントも解説
水槽の中で優雅に泳ぐ熱帯魚は見ているだけで癒されますよね。カラフルな見た目の美しさもあり、自宅で楽しめる趣味としても人気です。本格的に熱帯魚を趣味にしたいと考えている方のために、初心者にもおすすめの熱帯魚をご紹介します。あなたの感性が詰まったオリジナルアクアリウムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
熱帯魚・初めての飼育準備
熱帯魚を飼うにあたって、はじめての飼育で何からそろえればいいのかわからないという方のために、熱帯魚飼育に必要な基本的な道具をご紹介します。
■水槽
熱帯魚を飼育する際に必要な水槽の主な材質は2種類です。重いですが透明度があり傷が付きにくいガラス製、軽くて安価な反面、温度変化によって変形しやすい点のあるアクリル製。初心者向けの水槽セットなども販売されており、近くにお店がない場合は通販で購入もできます。それぞれのメリット・デメリットを把握し、お部屋のスペースや予算と照らし合わせながら選ぶと良いでしょう。
■ろ過器(フィルター)
熱帯魚のエサやフンなどの汚れを取り除き、水槽の水の浄化を助けてくれるのが「ろ過器(フィルター)」です。目に見えるゴミや汚れを除去する「物理ろ過」、ろ過バクテリアの働きによって有害なアンモニアを無害なものに変えてくれる「生物ろ過」の2つの働きがあり、安定した水質を保つために重要な存在です。フィルターのタイプもいくつか種類がありますが、初心者向けの水槽セットに入っているのは、比較的メンテナンスが楽な「投げ込み式フィルター」が多いです。
■ヒーター
本来は熱帯地域に生息する熱帯魚にとって、水槽で飼育する際は適切な温度管理が不可欠。熱帯魚に最適な25℃前後の水温を保つために必要なのが、ヒーターやサーモスタットです。ヒーターは温度を上げる器具、サーモスタットは一定の温度に保つための器具ですが、初心者におすすめなのが、2つが一体化した「オートヒーター」。秋~冬にかけて使用するのが一般的ですが、冷え込みが厳しい地域では特に注意してあげましょう。
■塩素中和剤
水道水には塩素が含まれており、そのままでは熱帯魚の飼育には不向き。水道水の塩素を無毒化するために使うのが、塩素中和剤(カルキ抜)です。水量によって設定された分を添加し、一定の時間放置するだけのカンタン手順なので、初心者上級者問わず使えます。
■照明
水槽を明るく照らして魚たちをキレイに見せる照明は、水槽の光合成をサポートし、熱帯魚の生活リズムを整える効果もあります。蛍光灯、LED、メタルハライドランプなどのタイプがあり、タイマーを設定できるものなどさまざまな機能にも注目して選ぶのがおすすめです。
熱帯魚の選び方
品種改良されたものもふまえ、さまざまな種類が存在する熱帯魚。はじめての熱帯魚飼育だからこそ、選ぶときは慎重になりますよね。ここでは、初心者におすすめの熱帯魚の選び方のポイントを解説します。
■水槽映えの良さ
熱帯魚が人気の理由は、なんといってもその見た目の美しさ。混泳させる際は水槽に入れたときのバランスも考えながら選ぶのは、熱帯魚を趣味にする際の大きな醍醐味のひとつ。もちろん飼いやすさも初心者にとって大切ですが、観賞魚としての価値を重視することで熱帯魚の楽しみ方がワンランクアップするでしょう。
■熱帯魚の体質や飼いやすさ
初心者が熱帯魚を選ぶ際は、丈夫で病気になりにくい、温度や環境の変化に強いなどがポイントとして挙げられます。熱帯魚は通常の魚と比較すると手厚い管理が必要なので、失敗しないためにもまずは飼いやすい熱帯魚からはじめるのがおすすめです。
[人気魚種]初心者におすすめの熱帯魚5選
上記解説でご紹介したポイントを元に、熱帯魚飼育初心者に人気の魚、数種類を厳選しました。馴染みのある定番の魚や混泳しやすい魚種を中心に選んだので、あなたの最初の一匹にふさわしい熱帯魚を見つけてくださいね。
だれもが知っている人気定番の熱帯魚 ■ネオンテトラ:値段も安く混泳にもおすすめ
ネオンテトラ
「ネオンテトラ」は、体にネオンのように光るブルーと赤のラインが入った小型の熱帯魚。知名度も人気度も高いので初心者にもおすすめの熱帯魚です。
数匹を購入するよりは、10匹以上の多数飼いをするほど水槽の中が華やかになります。値段も安く、性格も温和なので異なる魚との混泳にもおすすめ。同じ種類で野生体のカージナルテトラも人気です。
金魚のように派手な尾びれが特徴の熱帯魚 ■ベタ:一匹でじっくり飼うのがおすすめ
ベタ
尾びれと色の鮮やかさで選びたいなら、「ベタ」がおすすめ。メスよりオスの方が派手で、金魚のような存在感がある熱帯魚です。グレードによって値段に幅があるのも特徴です。
闘争心が激しく混泳向きではないですが、一匹でも十分楽しめます。おしゃれなガラスボトルの水槽で飼育すると一層映えるのでおすすめです。
水槽サイズ問わず飼育しやすい初心者向け ■ラスボラ:オレンジ色に黒いラインが印象的
ラスボラ・エスペイ
コイ科の魚で複数の種類に分かれている「ラスボラ」。水槽のサイズにかかわらず飼育しやすく、混泳もしやすい熱帯魚です。
オレンジ色の体に黒いラインが入った「エスペイ」、「ヘテロモルファ」はオレンジはやや薄目で黒い部分が強調されているのが特徴。少しずつ柄や色味が異なるのでお好みで選ぶと良いでしょう。
成長するにつれ赤くなる熱帯魚 ■チェリーバルブ:ゆったりと鑑賞できる
チェリーバルブ
「チェリーバルブ」は、ネーミングの通りチェリーのような赤い体がポイント。体長は5cmほどの小型で、初心者でも飼いやすいことで知られます。
子供のころは色が薄く、成長するにつれ体の色が赤くなるのがポイント。色の変化が楽しめるとともに、ゆっくり泳いでくれるので鑑賞向けの熱帯魚と言えます。
丈夫で初心者でも飼いやすい ■エンゼルフィッシュ:インパクトの大きさはピカイチ
エンゼルフィッシュ
「エンゼルフィッシュ」は、その見た目のインパクトで人気の熱帯魚。丈夫なので初心者でも飼いやすく、少し大型の熱帯魚が欲しい方におすすめです。
気性がやや荒いので混泳向きの魚種ではなく、単種で2~4匹くらいから飼うのが良いでしょう。品種もさまざま存在し、どれも美しいので大きめサイズの水槽に入れると見ごたえがあります。
[繁殖しやすい]初心者におすすめの熱帯魚4選
せっかく熱帯魚を飼うなら、一度は繁殖させてみたいですよね。ここでは、初心者でも比較的手軽に繁殖できる魚種をご紹介します。自分で育てた魚が新たな生命をはぐくむ姿を見ることは、熱帯魚を趣味にする方にとっての大きな楽しみになるでしょう。
繁殖・飼育がしやすい熱帯魚 ■グッピー:熱帯魚の代表的存在
グッピー
熱帯魚を代表する種類とも言える「グッピー」は、メダカの仲間。混泳もしやすく、飼いやすさ・繁殖しやすさともに高い種類です。
色や形もさまざまな品種が開発されており、好みに合わせて選べるのもポイント。オスの方がメスよりも華やかな尾びれを持っています。繁殖が非常に速いので、止めたいときはメスとオスを別々の水槽で飼うと良いでしょう。
丈夫で適応能力も高い熱帯魚 ■アカヒレ:おとなしく混泳飼育もしやすい
アカヒレ
コッピーと呼ばれることもある「アカヒレ」は、名前の通り赤い尾ひれが特徴的な熱帯魚。丈夫で環境の変化にも対応でき、初心者から上級者まで幅広く人気があります。
水草を水槽の近くに入れておくと自然に産卵し、あっというまに稚魚が見られることも。おとなしい性格なのでほかの熱帯魚との混泳飼育もしやすいですよ。
体の模様がかわいい熱帯魚 ■プラティ:混泳もしやすい温厚な性格
ミッキーマウスプラティ
「プラティ」も丈夫で繁殖しやすい熱帯魚で、中でも人気なのが、尾ひれ部分にミッキーの顔のような模様がついた「ミッキーマウスプラティ」です。
同じ模様でゴールドやホワイト、レッドなどさまざまな色があるのもポイント。大型・小型問わず混泳もしやすい温厚な性格なのも人気の理由です。
上品な雰囲気の個性的な熱帯魚 ■アフリカンランプアイ:単種飼育だと繁殖率アップ
アフリカンランプアイ
目の上が蛍のように青く光る「アフリカンランプアイ」。派手さはないですが、上品な雰囲気の小型熱帯魚で初心者にも人気です。
グッピーやネオンテトラなどと混泳させると色のバランスが良いでしょう。大型の熱帯魚には食べられてしまう可能性があるので、単種で飼育すると繁殖率が上がると言われています。
水槽の掃除をしてくれる熱帯魚3選
見て癒されるだけでなく、水槽の中のお掃除をしてくれる熱帯魚がいることをご存じでしたか?ここでは、そんな「水槽内のお掃除やさん」と言われている熱帯魚をご紹介します。
愛好家が多いことでも知られる熱帯魚 ■ほかの魚が残したエサを食べてくれる
コリドラス
「コリドラス」は小型ナマズの仲間で、水槽の掃除屋との別名も。種類によって色、形、柄の違いが楽しめるので愛好家も多い熱帯魚です。
温厚な性格でネオンテトラなどの人気種との混泳もでき、ほかの魚が食べ残したエサを食べてくれます。同じ種類を飼育することで繁殖も比較的しやすいですよ。
食欲旺盛なお掃除熱帯魚 ■水槽中のコケがキレイに?!
アルジーイーター
水槽のコケを食べてくれるお掃除屋さん「アルジーイーター」。食欲が旺盛で動きが活発なことでも知られます。
岩や枯れた水草に付いた汚れも洗い流すように食べてくれるので、水槽のお手入れがラクになるでしょう。ただ、小型の熱帯魚がびっくりしてしまうこともあり、おとなしい熱帯魚との混泳は避けたほうがいいかもしれません。
熱帯魚と一緒に飼いやすいエビ ■ヤマトヌマエビ:細かいゴミもキレイにお掃除
ヤマトヌマエビ
熱帯魚ではないですが、水槽のコケ取り名人として親しまれている小型エビもおすすめ。熱帯魚と一緒に飼育されることが多いエビも存在します。
糸状のコケや食べ残しのエサに付いた細かい砂なども食べてくれる「ヤマトヌマエビ」。見た目もキレイで鑑賞用として十分楽しめるかつ、丈夫なので初心者にもおすすめです。