夏の寝室の温度は28度以下、湿度は50%で±5%ぐらいがよいといわれています。部屋が冷えても湿度が高いとジメジメして不快感が高まります。エアコンのリモコンに頼らず寝室には温湿度計を置いて、正しい環境を見極めることが大切です。また、室温が体感温度と異なることもあります。冷えすぎや乾燥しすぎも良くないので、エアコンや扇風機の風が直接体に当たらないように気を付けましょう。
パジャマは体を締め付けないもので、できれば夏も長袖・長ズボンを。全身の汗を吸収してくれるので、汗で寝具がべたつくのを防いでくれます。素材は汗や湿気を吸う、綿(コットン)、麻(リネン)、絹(シルク)などの素材がおすすめです。
寝具も同じく、夏は吸湿性のある素材を選ぶとよいでしょう。なかでも「麻」は吸湿性、発散性が高い上に速乾性もあり、生地のシャリ感で肌のべたつきを抑えてくれます。
それでも「暑くて眠れない」という人には、接触冷感素材などの機能的な素材の寝具もあります。
また、肌触りにこだわりたい方には「絹」がおすすめ。肌と成分が似ているため肌ストレスを感じにくく、保湿力も高いので美容睡眠の観点からも注目されています。
■良質な睡眠のために
◎日中は適度な運動を
買い物や散歩などの外出で適度な運動を習慣に
◎暑くても湯船につかる
脳や内臓などの深部体温をしっかり上げる
◎就寝前の食事に注意
就寝3時間前までに食事を済ませましょう
◎寝酒はNG
覚醒作用、利尿作用があるので眠りの質が低下
◎自分の入眠儀式を決める
ルーティン化することで眠りスイッチが入るように
◎お気に入りの寝具を見つける
こだわりのある物を選び、寝ることを楽しみに
◎就寝前はデジタルデトックス
スマホ等の電子機器をオフにし、脳も眠る準備を
◎寝起きがいまいちな時は注意
寝具と体の相性や寝具がへたっていないか確認を
■取材協力
スリープマスター
谷岡佳乃さん
「nishikawa(西川)」の体感型店舗・西川ショウルーム福岡内「ねむりの相談所」で、さまざまな眠りの疑問や悩み解決をサポート。
夏に負けない 水分補給のコツ
加齢とともに喉の渇きを感じにくくなります。
夏は特に汗の量も増え脱水状態に陥りやすいので、こまめに水分を摂りましょう。
◎朝起きたらまず水分補給を
寝ている間に汗をかくので寝起きはほぼ脱水状態。夏は特に注意が必要
◎飲み物は状況に合った温度を選ぶ
暑さを感じる時やスポーツ時は体の中から冷やしてくれる冷たい飲み物を、涼しい室内では体を冷やさないよう常温や温かい飲み物を
◎スポーツドリンクも上手に活用
発汗によって体から失われた水分やミネラルを効率良く補給
◎就寝前に摂る水分はノンカフェインを
カフェインには利尿作用があるので水や麦茶がおすすめ
◎食事も大切な水分
1日3食、食事を抜かないこと。食後には必ずコップ一杯のお茶か水を
◎体調が悪いときは体の渇きを疑う
体の水分が不足すると体調に変化が。ふらつき、めまいは脱水症かも