福岡麺人生32杯目・一度捨てたメニュー復活 鶏専門 麺屋蓮々

福岡麺人生32杯目・一度捨てたメニュー復活 鶏専門 麺屋蓮々


「鶏専門 麺屋蓮々」
福岡市博多区吉塚本町4-12
11:00~15:00、17:30~21:00 火曜定休
鶏塩ラーメン600円、豚骨ラーメン600円

 JR吉塚駅近くの「鶏専門麺屋蓮々」は3月11日に宗像市から移ってきた。移転前は、豚骨と鶏がら二本柱の人気店だったが、新しい物件が「においの出る豚骨はダメ」とのことで鶏がらラーメン専門店にした。

 3月下旬だったろうか、私も訪れて看板メニューとなった鶏塩ラーメンを食べた。あっさりとした透明感あふれる鶏だしスープ。スルっと口に収まる細麺がよく合う素晴らしい一杯だった。

 店主の加治屋丈広さん(52)に聞くと、本音では豚骨も続けたかったという。それでも「この立地が気に入ったし、自分の鶏がらラーメンに自信があったから」と新しい挑戦を選んだ。その言葉通り、オープン直後は「とにかく売れましたよ」。豚骨を捨てる決心をつけたはずだった。

チャーシューを仕込む加治屋丈広さん

 振り返れば、ラーメン人生の始まりは豚骨だった。35歳でラーメンの世界に飛び込んだ。修業先は豚骨の老舗ばかり。「元祖赤のれん節ちゃんラーメン野間店」で2年。「だるまラーメン」には7年いた。2012年、奥さんの地元である宗像で「博多豚骨麺屋蓮々」を開いた。

 経営は順調で、早々と常連客に恵まれた。最初は豚骨のみだったが、鶏がらにも挑戦して人気メニューになった。

 移転を考えたのは独立して6年が過ぎた頃、生まれ育った福岡市で勝負したい気持ちが高まった。探し回った末に見つけたのが今の物件。駅近で交通量も多い。一人で回せるコンパクトさもぴったりだった。

 「博多豚骨」から「鶏専門」に屋号を変えて最高のスタートを切った、かにみえた。コロナで状況は一変。4月に入っての緊急事態宣言のインパクトは容赦なかった。

 売り上げは激減。途方にくれていたところ、大家から声をかけられた。

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