初心者向け苔テラリウムの作り方|簡単に素敵な作品が作れるスターターキットも
ガラス瓶などの中に苔や多肉植物を入れて作る新感覚のインテリア、「テラリウム」。初心者でも簡単に育てられるので、趣味としても人気が高まっています。小さな容器の中に庭園や森を再現し育てる楽しみが味わえるのも魅力。この記事では、苔テラリウムの基本情報を解説します。準備する材料や道具、育て方のポイントとともにスターターキット商品もご紹介しています。
テラリウムとは
多肉植物や小さめの観葉植物を組み合わせて景色や庭園を造るテラリウムですが、「苔テラリウム」は文字通り苔をメインに使います。容器の中の苔が土から水分を吸い上げ蒸散する仕組みになっており、湿度を保ちながら育てるのがポイント。基本的な材料と道具のほか、装飾品で自分の色を出せるのも魅力です。小瓶の中の小さな癒しインテリア・苔テラリウムの魅力をご紹介するので、ぜひ楽しんでくださいね。
テラリウム作りに必要な材料・道具
まずは、苔テラリウム作りに必要な材料と道具をご紹介します。ダイソーなど100円均一ショップでも手に入りますが、長く使うことを考慮すると専門店で販売されているテラリウム専用のものを購入するのがおすすめ。苔の種類や石、装飾品など合わせてチェックしてくださいね。
■ガラス容器
苔や土を入れる容器は、透明・無色のガラス製のものを選びましょう。見て楽しむことはもちろん、苔は光合成をして育つので光を摂取することが不可欠だからです。
■土台となる土
光と合わせて苔の成長に欠かせないのが土。初心者には、砂利など水や空気が行き届きやすい粒上の土や小粒状の赤玉土、テラリウム用の土などがおすすめです。
■苔
テラリウムに使う苔には、見た目も特徴もさまざまな種類がありますが、その中でも初心者におすすめの苔をいくつかご紹介します。
・ヒノキゴケ
苔テラリウムにおいてもっともポピュラーな苔。湿度と温度を保ちやすく育てやすいので初心者向き苔と言えます。
・コツボゴケ
安定した湿度で育つ人気苔種のひとつ。水をふきかけるとキラキラと輝くように見えるのも人気の理由です。
・ムチゴケ
葉の裏側がムチのように見えることから名づけられた苔。テラリウム庭園のアクセントにおすすめな種類です。
・タマゴケ
緑の色が鮮やかで美しい苔。冬に活発に育ち、蒴(さく)という実のようなものが見られます。
・オオバチョウチンゴケ
たまご型で透明感のある葉っぱが特徴。苔の中では大きめなので、容器の大きさやほかの苔とのバランスを考えて取り入れるのがおすすめです。
・オオシラガゴケ
やや白みがかった緑色が特徴の大型の苔。乾燥に強く葉の中に水分を含みやすいので、一本一本話して配置するのがおすすめです。
■石・砂
苔と非常に相性が良い石や砂利には、小石や鹿沼土、富士砂など専門店や通販店でさまざまな種類が販売されています。テラリウム作りの仕上げに飾る化粧砂というものもあるので、自分の好みに合ったものを選ぶと良いでしょう。
■装飾品
ミニチュアの建物や家、動物や植物モチーフのフィギュアなど、自分の好きな装飾品を加えるとアレンジの幅が広がります。テラニウムらしい立体感が出るとともに、その人の個性が一番表れるのでぜひ楽しみながら選んでみてください。
■そのほかあると便利な道具
基本の道具以外に必要なものは下記の通りです。
・霧吹きスプレー
容器の中を湿らせたり、完成したテラリウムの仕上げなど苔の水やりに使います。
・はさみ
苔の大きさや形を整えるときに使います。完成後のメンテナンスにも使用するので、歯が細いものを選ぶのがおすすめです。
・ピンセット
苔や石、装飾品を容器の中に配置するときに使います。バランスを整えやすいよう、作るテラリウムの容器に合わせたサイズのものを用意しましょう。
苔テラリウムの種類
苔テラリウムには、鑑賞の仕方によって2種類に分けられます。ご自身のお好みの方からはじめてみてくださいね。
■置き型
置き型苔テラリウムは、玄関やリビングテーブル、仕事場のデスクなどに置けるタイプです。置く場所によって大きさを変えれば、日常のふとした瞬間に癒されるでしょう。
■ハンギング型
壁に吊るして飾るタイプのハンギング型は、置くスペースを取らないのがメリット。複数連ねて飾るとよりおしゃれなインテリアになりますよ。
苔テラリウムの作り方手順
必要なものがそろったら、いよいよ苔テラリウムを作ってみましょう。ここでは、基本の手順をご紹介していきます。
■1、土を入れる
まずは土台となる土を容器に入れていきます。土を均一な高さになるよう入れていくと、石や装飾品がキレイに配置しやすいです。自然な雰囲気にしたい場合は、平にしすぎないよう入れていきましょう。すべて入れたら、ある程度レイアウトをイメージしながら霧吹きスプレーで土を湿らせ固定します。
■2,苔を入れる
あらかじめ苔を好きな形や大きさに切っておきます。ピンセットを使って苔を少しずつ入れていき、バランスを見ながら量や置く一を調整していきましょう。詰め込み過ぎず、苔と苔の間にゆとりを持たせて配置するのがキレイに苔テラリウムを作るコツです。
■3,装飾品を配置
苔を植えてベースができたあとは、お好みの装飾品を入れていきます。石や砂利などの装飾品を苔の上に設置したいときは、ピンセットでしっかり押さえ込みながら置くのがポイント。いろんな角度から見ながら、各材料の位置や量を調整していくと完成度が高くなりますよ。
■4,仕上げ
材料をすべて入れ終わったら、仕上げに霧吹きスプレーを吹きかけて完成です。側面に余分な水分が付いていたら、ピンセットとペーパーを使ってふき取りましょう。
苔テラリウム作り方のポイント
初心者でも簡単にできる苔テラリウム。ここでは、長く楽しむためのポイントや管理方法のコツなどをまとめました。
■置き場所
苔は適度に涼しい環境を好みます。完成した苔テラリウムは、北側の窓やレースカーテンで遮られた日陰など、暑すぎず直射日光が当たらない場所に置きましょう。苔の種類によっては、植物用のLEDライトで十分に育つものもあります。
■水やり
苔テラリウムは基本的に霧吹きスプレーで水やりをします。フタ付き容器の場合は半年に1回程度、フタなし容器では2~3週間に1度程度でオーケー。苔の湿り具合や土の乾き具合を見ながら調整していきましょう。
■トリミング
苔は生物なので、そのままにしておけば成長します。自分が作ったテラリウムを美しく保つため、またカビの発生を防ぐためにもメンテナンスは必要不可欠。傷んだ苔や伸びすぎた部分をハサミで取り除いたりしてトリミングをしてあげましょう。
■換気
苔のカビを予防するためにも、トリミングと合わせて換気は大切。特にフタ付き容器で育てる場合は、一日5分程度で良いのでフタを開けて空気に触れさせてあげましょう。
■肥料・植え替え
苔テラリウムには基本的に肥料は必要ありませんが、苔の色が薄くなったりしたら観葉植物用の液体肥料をスプレーでかけてあげましょう。植え替えをする場合は、ピンセットを使い苔を取り出し、茶色くなった部分をハサミでカットして別の容器に配置します。
初心者向け苔テラリウムキットおすすめ選
ここでは、初心者にうれしい苔テラリウムのスターターキットをご紹介します。自分用にはもちろん、プレゼントにぴったりなものもありますよ。
苔テラリウムスターターキット① ■2種類の苔入り・ラウンド型ガラス容器
コケのインテリア コケリウム
ミニ テラリウム キット
「コケリウム」は、苔テラリウムに使う道具を専門に販売するお店。良質な苔をはじめ、基本材料やキットの種類も豊富に取りそろえています。
ラウンド型ガラス容器にコケリウム専用土、石や流木など必要なものすべてそろったスターターキット。苔は盆栽などにも使われるホソバオキナゴケと、小さなシダのような見た目が美しいシノブゴケが入っています。
苔テラリウムスターターキット② ■ギフトにもおすすめの超ミニサイズ
テラリウムインテリアtakara
ミニミニ苔テラリウムキット 長閑な村
超コンパクトサイズをお探しの方におすすめの「takara」のスターターキット。ラッピング包装もしてくれるのでギフトにもぴったりですよ。
麻紐とコルクフタ付きのミニガラス容器がおしゃれなテラリウムキット。牛モチーフのフィギュアと、3種類から選べるお家モチーフのフィギュアもかわいいですね。
苔テラリウムスターターキット③ ■作り方動画付きの水槽テラリウムキット
道草(michikusa)
25cm水槽で作る苔テラリウム作製キット
ガラス容器で作る苔テラリウムに慣れてきたら、水槽を使った苔テラリウムに挑戦してみるのはいかが。苔以外の植物も取り入れ、よりダイナミックなテラリウム庭園ができあがりますよ。
8種類の苔やシダ、溶岩石が入っており、作りごたえのある作製キットです。作り方動画を見ながら作業できるので、じっくり時間をかけて完成させましょう。
魅力あふれる苔テラリウムを趣味に!
観葉植物とはまた違った緑が楽しめるのが、苔テラリウムを趣味にするメリット。近年ではブログや動画などでも、魅せる苔の作り方や美しい苔テラリウムの作り方を学ぶことができます。苔の種類や容器、作る風景を変えてコレクションするのもおすすめ。ネットなどで調べると、作家さんやほかの人の完成作品を見ることもできるので、この機会に自分だけのオリジナルテラリウム作品作りに挑戦してみませんか。