座ったままで有酸素運動
月に一回以上は病院に行かねばならない。脳梗塞の再発防止、心筋梗塞の予後予測、糖尿病の検査などなど。こうした病気の予防のため、一生薬を飲む必要がある。偶然、知己を得た内科もOKな「糖尿病ケアクリニック六本松」の大久保賢先生に月に一度、薬の処方と予後の検診をお願いしている。その大久保先生から「どうせ、コロナ禍を理由にして運動不足になっているんでしょう! うちのクリニックで筋力の衰えや予防したい人を対象にした健康教室を始めたので来ませんか?」と誘われた。
とはいえ、起床直後に愛犬と朝散歩、会社へは自転車通勤をして、夜はかみさんと約1時間のウオーキングをしているので運動不足ではないーと自負していたが、ヘモグロビンA1c(過去1、2カ月の平均血糖値)はうそをつかない。ストレスによる過食(と思う)が原因のようで、かかりつけ医の大久保先生が疑いを抱くような数値が出ていた。半ば、渋々参加した。
講師は福岡市西区の理学療法士、塩生(しおにゅう)好紀さん。塩生さんはプロスポーツ選手などにも指導するスポーツトレーナーでもある。塩生さんが、クリニックの待合スペースで、どこにでもあるような背もたれ付きの椅子を使い家でもできる有酸素運動の指導してくれた。
椅子に座ったままでの自転車のペダルをこぐような運動。背もたれに寄りかからず背筋を伸ばした姿勢で足あげや腕も振っての〝座りウオーキング〟。椅子の後ろに立ち、背もたれを持っての足踏みなど様々な有酸素運動があった。「室内で、おまけに椅子を使ってでしょう?」となめてかかっていたが、次第に体が温まり少しだけ汗ばんできた。塩生さんは各地で健康教室「あらたいそう」を開いており、そのネーミング通り「あら? たいそう」をしていたのかという感じだった。
「座りウオーキング」指導中の塩生さん
それにしても、運動教室に一緒に参加していた先輩諸氏のお元気なこと。私の前で1時間ほどのプログラム中、終始元気に動き回っていた女性は80代だった。足踏みなど私より確実にスピード感があった。教室が終わって塩生さんに質問もしていた。人生100年時代、コロナ禍の中でも、工夫次第で体を鍛えられることもわかった。
興味がある人は「糖尿病ケアクリニック六本松」(☎080・6446・5932)では、かかりつけ以外の人でも参加を歓迎している。また、塩生さんも運動指導や介護予防、健康講座をする会社「New Support」(☎092・834・5439)の代表取締役として「伊都アクティブカフェ&ジム新−Arata−」を運営しており、リハビリや健康運動の相談に乗ってくれる。
文・写真 岡ちゃん(岡田雄希)
元西日本新聞記者。スポーツ取材などを経験し、現在ブログやユーチューブなどに趣味や遊びを投稿し人生をエンジョイするぐらんざ世代。