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【ぐらんざ人】歌舞伎俳優 中村獅童 尾上松也

【ぐらんざ人】歌舞伎俳優 中村獅童 尾上松也

十一月花形歌舞伎


中村獅童

中村獅童(なかむら・しどう)
昭和56年、二代目中村獅童を名のり、歌舞伎座で初舞台。幅広いジャンルで活躍する。立役として大役を務めるほか、デジタル技術を駆使した「超歌舞伎」などで歌舞伎の新しい魅力を発信。屋号は萬屋。

尾上松也

尾上松也(おのえ・まつや)
平成2年、二代目尾上松也を名のり、歌舞伎座で初舞台。名子役を経て女方として数々の舞台を経験。近年は立役として活躍するほか、映像や舞台などジャンルを越えて活動中。屋号は音羽屋。

絵本と歌舞伎に重なる世界観

 「あらしのよるに」は、初づくしの歌舞伎だ。原作は1994年に出版され、累計350万部を超える、きむらゆういちの名作絵本。本来、喰うものと喰われるものであり、相入れないはずの狼と山羊の友情物語に登場するのは、全て動物。現代の絵本が歌舞伎になるのが初めてなら、動物のみが出演する歌舞伎も初めて。さらに中村獅童さんが新作歌舞伎を手がけるのも初めてである。

 京都・南座、東京・歌舞伎座で大好評を博した話題作が、ついに博多座にやってくる。狼の「がぶ」を演じる中村獅童さんと山羊の「めい」に扮する尾上松也さんにお話をうかがった。

 そもそも、この企画は獅童さんと絵本との出会いから始まった。NHK放映の「てれび絵本」(2002年)で「あらしのよるに」の声の出演をしたのがきっかけだという。「当時、まだ若手だった僕が義経千本桜で狐忠信というお役を演じていたのをNHKのプロデューサーが観て『狐を演じている獅童に動物の声を演らせてみよう』という発想だったらしいんですが、ぼくは逆に作品を読んで『これは歌舞伎になるなぁ』と思いました。作品の持つファンタジックなメルヘンの世界が歌舞伎の世界とピタリと重なったんです。大人になると忘れてしまいがちな大切なこと、両者に共通して流れている普遍的なテーマがあると感じました」と獅童さんは静かに語り始めた。

絵本と歌舞伎に重なる世界観

 「あらしのよるに」は、初づくしの歌舞伎だ。原作は1994年に出版され、累計350万部を超える、きむらゆういちの名作絵本。本来、喰うものと喰われるものであり、相入れないはずの狼と山羊の友情物語に登場するのは、全て動物。現代の絵本が歌舞伎になるのが初めてなら、動物のみが出演する歌舞伎も初めて。さらに中村獅童さんが新作歌舞伎を手がけるのも初めてである。

 京都・南座、東京・歌舞伎座で大好評を博した話題作が、ついに博多座にやってくる。狼の「がぶ」を演じる中村獅童さんと山羊の「めい」に扮する尾上松也さんにお話をうかがった。

 そもそも、この企画は獅童さんと絵本との出会いから始まった。NHK放映の「てれび絵本」(2002年)で「あらしのよるに」の声の出演をしたのがきっかけだという。「当時、まだ若手だった僕が義経千本桜で狐忠信というお役を演じていたのをNHKのプロデューサーが観て『狐を演じている獅童に動物の声を演らせてみよう』という発想だったらしいんですが、ぼくは逆に作品を読んで『これは歌舞伎になるなぁ』と思いました。作品の持つファンタジックなメルヘンの世界が歌舞伎の世界とピタリと重なったんです。大人になると忘れてしまいがちな大切なこと、両者に共通して流れている普遍的なテーマがあると感じました」と獅童さんは静かに語り始めた。

中村獅童のライフワークに

  「台詞の中にも『自分を信じて、自分の道を突き進め』というような言葉が出てきますが、この言葉は僕の役者人生と重なります。その先には何の確約もないけれど、夢や希望を持ち続けながら先の見えないゴールに向かって突っ走っていく。この作品の根底に流れる「信じる力」というテーマが僕の心に強く響きました。『あらしのよるに』は、これからも中村獅童のライフワークとして演じていきたいですね」という獅童さんは、さらに続けて
「もちろん、偏見を持ったり表面的なことだけで人を判断してはいけないという、そういう懐の大きさ、我々が生きていく上でとても大切な友情や愛もまた、この作品の大きなテーマのひとつ。だからこそ、みなさんがそれぞれ自分のことに当てはめながら、共感していただけるのではないでしょうか」とも。

 獅童さんの言葉に松也さんも言葉を重ねる。

「歌舞伎を観たことのないお子さんから、お父さん、お母さん、さらに歌舞伎通の方まで、それぞれに違ったみかたで楽しめる、こういうお芝居は他にはないように思います。ベストセラーとなった絵本同様に歌舞伎版の『あらしのよるに』も何度も何度も上演されて、後世に残るような作品になっていければと願っています」

歌舞伎本来の魅力が凝縮

 新作歌舞伎にはさまざまな表現法がある。デジタルの最新技術を駆使した作品にも果敢に挑戦する獅童さんだが、本作では徹底的に古典、アナログにこだわった。それはなぜか?

「こうやってページをめくる絵本ってアナログじゃないですか。だから、この絵本の世界を表現するには古典が一番いいと思ったんです。音楽や踊り、立廻り、見得、だんまりなど歌舞伎の古くからの表現法に徹底的にこだわって歌舞伎のいいところをぎゅっと凝縮しました。特に藤間(勘十郎)のご宗家による狼や山羊の群舞や、わかりやすい言葉での義太夫にご注目を。本来、義太夫は登場人物の心情を音楽に乗せて語るもの。狼のがぶにとって山羊のめいは親友なんだけど、お腹が空いたらおいしそうなエサに見えてくるわけですよ。そういう、がぶの心の声を義太夫が『喰いてえなぁ』って代弁する。通常の古典歌舞伎では義太夫で笑いが起こることってなかなかないんですけどね(笑)」と獅童さんは笑顔。

 動物らしく見せる工夫について尋ねてみた。

「草を食べる山羊の口の動きをリアルに表現したり、ここ(人差し指と中指の第二関節)をちょっとだけ出して、山羊の蹄の形を作ったりしています。きっと共演者も気づいていないと思いますが、僕の個人的なこだわりです(笑)」と松也さんが茶目っ気たっぷりに答えると、獅童さんも笑顔で教えてくれた。

「花道を引っ込んでいくときの飛び六方という手法があるんですが、これを“狼六法”で演ります。狼らしい独特の動きもありますので、楽しんでいただけると思います」

舞台は心と心のキャッチボール

 通常、博多座の公演は小学生以下は観覧できないのだが、本作では獅童さんのリクエストにより4歳から楽しめる。

 「歌舞伎の演目の中でも親子で共感できるものは数少ないのですが、この作品は小さなお子様からご年配の方まで幅広い世代にわたって、同じように楽しんでいただけます。僕自身、古い映画を観ていて『昔、この映画は親父と一緒に観に行ったっけ。で、帰りにあそこで鉄板焼き食べたなぁ』とか作品を通して、その日の思い出が鮮明によみがえってくることがあります。僕は45歳になりますが、3、4歳の幼い頃のことでも案外はっきり覚えているものですよ。この作品が、そんなご家族の思い出づくりのお役に立てればうれしいですね」

 2015年の京都・南座、2016年の東京・歌舞伎座と、回を重ねるごとに練り上げられてきた「あらしのよるに」が、さらにブラッシュアップされて、いよいよ11月に博多座で上演される。

 「どんな公演になるかは博多のお客さま次第。演技に対して、泣いたり笑ったり拍手したりしてくださる、そんな心と心のキャッチボールが歌舞伎の舞台の醍醐味だと思います」という獅童さんと、その傍で力強くうなづく松也さん。
 ぜひ、ご家族そろってお出かけを。

西岡裕子=文
text:Hiroko Nishioka

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