2年ぶりの再演 九州初上陸作品
初演から2年の時を経て再演となる「モダン・ミリー」。待望の九州初上陸です。
1920年代、田舎でくすぶっていたくない、玉の輿に乗りたいとニューヨークに出てきたミリー。素直でチャーミング、自分で人生を切り拓いていくバイタリティに溢れるモダンガール「ミリー」を演じるのは、朝夏まなとさん。
「出身の佐賀を離れ、音楽学校を受験して宝塚歌劇団に入団し、今は東京でお仕事をさせていただいているので、自分の意思で田舎から出てきたというミリーの境遇は、私と似ているなと。演出家の方からも『ミリーと重なるね』と言われています。すごく前向きで失敗してもあまりくじけないミリーを演じる上で、常にエネルギーを絶やさないことを意識しています。彼女の素直さは共感でき、私自身もそうありたいですね」
注目ポイントは全部! 見どころしかない
注目ポイントを尋ねると「全部です!」と朝夏さんは即答。
「最初から最後まで展開が読めなくて、後半にはミステリーの要素もあります。楽しくて笑いもあふれ、でもほろっと涙するところもあり、ちょっとハラハラしたり、大どんでん返しもあったりと見どころしかありません」と本作の魅力を快活な笑顔で語ってくれました。
見応えのあるストーリーを彩る歌やダンスも盛りだくさんで、知らず知らずのうちに舞台の世界に引き込まれていきそうです。そして、初演の時に「かわいい」と評判だった1920年代をイメージした衣裳にもご注目。
さらに、新キャストが加わって一路真輝さんが演じるミセス・ミアーズ役の設定が前回と異なるなど、また新たな「モダン・ミリー」の誕生に期待が膨らみます。
大切なものを 再確認できる作品
朝夏さんにとって「モダン・ミリー」は「自分と向き合い、自分と自分にとって大切なものに対する思いを再確認できる作品」。
「『あなたの心の声を聞くの』という好きなセリフがあります。忙しくしていると本当の気持ちを『まあいいや』と通り過ぎてしまっていることが誰しもあると思います。自分を大切にするということは、すごく大事。自分が今どうしたいのか、どう思っているのかという心の声を聞いてあげることの大切さを観ていただいたお客さまが感じてくださったら嬉しいです」
初心者でも楽しめる わかりやすい舞台
最後に、本作の楽しみ方を教えてもらいました。
「古き良きブロードウェイミュージカルの要素がぎゅっと詰まっていながらも、とにかく明るく、どの年代の方も気軽に見ることができる舞台です。初心者の方にもわかりやすくておすすめ。楽しかったら声を出して笑って、心のままにただ楽しんでいただけたら嬉しいです」
博多座での公演は8月。福岡の暑い夏の日に熱く盛り上がる劇場の中で、ミリーがさっそうと動き出します。