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ぐらんざ診療所 vol.69 変わる医療現場の常識

ぐらんざ診療所 vol.69 変わる医療現場の常識


 医療現場が変わっています。昔とは逆の治療方法が、今では常識となった事例が数多くあります。たとえば「傷」です。昔は乾かしてかさぶたを作って治すことが原則でした。しかし今では傷は湿らせていた方が再生する細胞の発育がよく、治りが早いというのが常識です。また昔は、どんな傷にも消毒をたっぷりしていました。今は化膿していない傷には消毒はせず、水で洗うのが常識です。消毒薬は体から出る、傷を治す物質を壊すことが分かったからです。

 昔は薬を多く処方するのが名医でした。が、今は逆。たとえば生活習慣病は、生活や食事の指導で治し、できるだけ薬を使わないのが名医とされています。

 医療の仕組みもそうです。今は大病院に診療所からの紹介状を持たないで外来受診すると、「選定療養費」として数千円~1万円以上の別料金が請求されます。これは、大病院と診療所の役割を明確にする国の政策によるものです。大病院は診療所ではできない診断、治療を行う所です。軽症患者で溢れると本来の役目である重症・救急治療が滞ってしまうからです。大病院での治療後、病状が落ち着けば、かかりつけの診療所を逆に紹介されます。外来での初期治療、安定期治療は診療所の役目ということです。

 医療現場も隔世の感です。昔は医者が治療の中心でしたが、今は医療スタッフ全員が、対等の立場で治療を行います。医療制度のキーワードは「チーム医療」です。以前は、医師以外の医療従事者を“Paramedical”(パラメディカル)と言っていました(paraは補助、補助医療従事者)。今はチーム医療の時代、医師とともに医療を行う医療従事者を“Medical staff”(一緒に医療を行うスタッフ)と呼びます。それぞれが国家資格を持ち、専門性をいかして、お互いを尊重し、連携して医療を実践することで、より安全で質の高い医療を提供できます。チーム医療は効率の良い、持続可能な仕組みです。

 医療体制のキーワードは「医療機関の機能分化と連携」です。地域で医療機関が連携し、患者さんを診察できるようになっています。治療効率が上がり患者さんにも都合の良いことです。強力で持続可能な仕組みは今後、さらに広がるでしょう。

担当医
白十字病院 病院長・消化器外科
渕野 泰秀(ふちの やすひで)先生

協力:福岡市医師会

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