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ぐらんざ診療所 vol.91 腸活のススメ

ぐらんざ診療所 vol.91 腸活のススメ


 下痢や便秘が続いておなかの具合が悪いのに異常が見つからない。こうした症状に悩む人が増えています。「過敏性腸炎」という病気の可能性があります。治すには腸内環境を整えること、すなわち「腸活」が必要です。

 大腸には百兆個の細菌がいると言われ、善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌に分類できます。通常、比率は善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌が7割です。健康な時は善玉菌の働きが活発で、日和見菌もおとなしく、悪玉菌の増殖を防ぎます。一方、悪玉菌が増えると、日和見菌が悪玉菌の味方となって腸内環境が悪化します。「腸活」の目的は善玉菌を増やすことです。善玉菌の増減が分かるメルクマールが便の色や形、おならの臭い、回数です。赤ちゃんの腸内にはたくさんの善玉菌があり、年を取ると、100分の1程度に減るそうです。赤ちゃんの便はきれいな黄土色で臭いもほとんどしません。しかし、成長とともに、添加物などを食べるようになると、便の色が黒くなり、臭いもきつくなります。腸内環境がよくなれば、大人でも赤ちゃんのような黄土色の便になり、臭いおならも出なくなります。

 腸内環境をよくするにはどうすればよいのか。答えは食事です。腸内環境を左右する要因の9割程度は食べ物、残り1割程度が自律神経、ストレスが関係しています。

 「腸活」が注目される背景には、食事の欧米化があります。かつて日本人はみそや納豆などの発酵食品を摂取し、穀物・野菜中心の食事を続けてきました。しかし、肉や油を含む食事、パンや麺、ケーキなど小麦の加工品を取ることが次第に増え、発酵食品や食物繊維を取る機会が減ってきました。発酵食品は善玉菌を多く含み、野菜類は食物繊維が豊富です。

 欧米食や加工品を食べてはいけないと言っているのではありません。要は量の問題です。例えば、毎朝、パンを食べている人は1週間のうち、数日に減らし、残りの日をご飯などにしてみてください。

 腸内環境がよくなれば、免疫力が改善し、便通や肌荒れ、不眠の解消も期待できます。「腸は第二の脳」といわれるゆえんです。

 皆さん、口に入れる物について、もう少し慎重になってください。それが一番申し上げたいことです。

担当医

住吉クリニック院長
住吉康平 先生


協力:福岡市医師会

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