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ぐらんざ診療所 vol.56 糖尿病とはどんな病気なのか

ぐらんざ診療所 vol.56 糖尿病とはどんな病気なのか


 糖尿病は長期間にわたり血糖が高くなる病気です。自覚症状が乏しいため、治療を受けずに放置される方が多くみられますが、合併症がひどくなり、失明する方、壊疽(えそ)のために足を切断する方、そして血液透析をはじめる方は少なくなく、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化にもかかりやすくなります。このような合併症で人生が損なわれないよう、なるべく早く治療を受けてほしいと思います。

 血糖とは血液中にあるブドウ糖です。このブドウ糖は細胞に入り、エネルギー源として利用されますが、そのためには膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが欠かせません。インスリンが不足するとブドウ糖は利用されないまま血液の中にだぶつき、高血糖の状態となります。加えて肥満や運動不足があると、インスリンの働きも悪くなります。このような状態を医学的に「インスリン抵抗性がある」といい、動脈硬化にも関連します。インスリン抵抗性があると、血糖を下げるためにより多くのインスリンを必要としますが、それに見合うだけのインスリンを分泌できなくなると糖尿病を発症します。これが日本人の多くを占める2型糖尿病の発症メカニズムです。日本人は欧米人に比べてインスリンを分泌する能力が半分程度しかなく、糖尿病になりやすい人種です。運動療法はインスリン抵抗性を改善し、糖尿病や動脈硬化の予防や治療に有益です。コロナ禍で自宅に引きこもらず、医師の指導の下でぜひ運動に取り組みましょう。

 糖尿病ではインスリンの分泌量が少なく、かつゆっくりとしかでないために、早食いをするとブドウ糖の処理が追い付かず、血糖が高くなります。食事はまとめ食いを避けて、ゆっくりと食べましょう。また食物繊維は消化管からの糖吸収を遅らせます。野菜やキノコ、海藻類を先に食べ、ごはんなどの主食は最後に食べましょう。

 最後に、医療機関にかかっている糖尿病患者さんの3分の1が75歳以上と高齢化しています。一言で高齢者といっても元気で活動的な方もいれば、寝たきりの方や認知症のある方など多様です。 かかりつけ医や専門医に相談し、その方にあった治療方針を個別にたてていただき、健やかな人生を歩んでいただきたいと願います。


担当医
中村内科医院
院長 中村 晋(なかむらしん)先生
協力:福岡市医師会

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