【ぐらんざ人】歌手・俳優 岩﨑大昇（いわさきたいしょう）さん

　ディズニーの大ヒットブロードウェイミュージカル『ニュージーズ』。１８９９年のニューヨークを舞台に新聞販売の少年たち〝ニュージーズ〟が、その日暮らしの毎日の中でも夢を抱き、権力者からの圧力と戦い、懸命に生きる物語です。その〝ニュージーズ〟のリーダー的存在で主人公・ジャックを演じるのは、アイドルグループ「美少年」のメンバーとしても活躍中の岩﨑大昇さん。今回、グランドミュージカル初主演です。

　「自分にこういうお話が頂けると思っていなかったので、すごく驚きました。でもその後すぐに、うれしさがこみあげてきました」

　オファーを受けた時の喜びを満面の笑みで語ってくれました。

　本作の日本初演は２０２１年。主演は岩﨑さんの先輩でもある京本大我さんでした。今回の出演が決まった時に、すぐに京本さんに報告をしたそうです。

　「僕がジャックを演じることをとても喜んでくれました。歌って踊って、そしてお芝居と出ずっぱりなので、『体力をつけておいた方がいい』とアドバイスも頂きました」

　それを受けて、水泳でトレーニングを始めたそう。ひたすら泳ぐことに、「時々、心が折れそうになる」と言いながらも、そんな状況さえも「楽しみながらやっています」と話す岩﨑さん。

　辛いことも前向きに捉えて、楽しみに変えていく力が感じられました。

　見どころを伺うと「全部注目してほしいです。冒頭にアパートの屋上でジャックと友人のクラッチーが歌うシーンがあるのですが、もうそこから素敵！」とにっこり。

　「美女と野獣」「アラジン」など数々のヒット曲を生み出したアラン・メンケンさん作曲の美しいメロディーとリズムについつい乗ってしまうダンスナンバーが盛りだくさんな本作。

　岩﨑さんのダンススキルがいきる〝ニュージーズ〟が全員で踊る圧巻のダンスシーンもあり、これぞブロードウェイミュージカルといえる見どころ満載です。

　グランドミュージカル初座長で、そうそうたるキャストを率いることになる岩﨑さん。座長として大切にしたいことを伺うと「僕が一番頑張らなければいけないと思っています。そこは絶対に。引っ張っていく立場なので、誰よりもできていないといけないと思っています」と力強く答えてくれました。

　体力づくりも、厳しい稽古も「楽しい」と答え、京本さんのアドバイスや「観に行くね」と言ってくれた周りの反応には「うれしい」と笑顔を見せる岩﨑さん。ネガティブな言葉がなく、常に前向きな姿勢が印象的です。

　そんな岩﨑さんが作り上げていくジャック。どんな魅力的な人物として躍動するのか、11月「ニュージーズ」に注目です。

撮影：岩村美佳

博多座2会広場の正面にございます