手軽で食べやすく、子どもから大人にまで愛されるバナナ。
やさしい甘さとは裏腹に、1本93キロカロリーと、ごはんやパンと比べても低カロリー。日常生活で不足しがちな栄養がバランスよく含まれており、アスリートやダイエット中の人にも人気のフルーツです。
最近ではその豊富な栄養素ゆえに単なる効率の良いエネルギー源としてだけでなく、健康や美容面での効果も注目されています。
生活スタイルの変化により、日本の成人の3人に1人が栄養不良に陥っているとも言われる今だからこそ、改めて身近なフルーツ・バナナの〝イイこと〝を見直してみましょう。
バナナの魅力
■1 みんなにうれしい 入手のしやすさ
1年中流通していて、季節による大きな価格変動もほとんどありません。スーパーなどで比較的手頃な価格で入手できる気軽なフルーツです。
2 みんなにうれしい 食べやすさ
包丁を使う必要もなく、お皿いらずで、手に取ってすぐに食べることのできるお手軽さは魅力。1本あたりの可食部およそ100gと、小腹を満たすのにもぴったりのボリューム感がうれしいですね。
■3 みんなにうれしい 費用対栄養価
価格100円あたりの栄養素充足率を表す、費用対栄養価。これを比較すれば、“一定金額で購入できる量の中で、より多くの栄養素をきちんと摂取できるコストパフォーマンスの良いフルーツ”を見極めることができます。バナナはこの費用対栄養価が、主な果物12品目のうち堂々の第1位。2位以下との差は歴然です。
健康メリット
■腸内環境を改善
オリゴ糖 食物繊維 マグネシウム
腸内環境を良くする善玉菌のエサとなるオリゴ糖が豊富。腸内環境を整えることで、便秘予防や血清コレステロールの低下などにもつながります。また、豊富な食物繊維が老廃物の排出をサポート。マグネシウムにはさまざまな刺激から大腸の粘膜を守る作用があります。
■高血圧予防
カリウム マグネシウム
高血圧を引き起こすナトリウムを体外に排出する助けとなるカリウムを特に多く含みます。カリウムは水に溶けやすいため、生のまま食べられるバナナは◎。また、マグネシウムには血管の収縮を抑え拡張する働きがあり、高血圧の予防に役立ちます。
■免疫力アップ
糖質 ビタミンB6 ビオチン
免疫細胞のエネルギー源になる糖質が豊富。また、免疫細胞の活性化に必要な生理活性物質(サイトカイン)の分泌に関わるビタミンB6や、菌やウイルスが侵入した時に起こる炎症を抑える物質の生成に関わるビオチンなど、免疫力向上につながる栄養素が豊富に含まれています。
■むくみの防止
カリウム
むくみは体内のナトリウム量が多い時、それを緩和させるために体が水分を蓄えることによって起こります。カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、これによりナトリウムと共に体内の余分な水分も排出されるため、むくみ予防につながります。
■睡眠を改善
トリプトファン
良質な睡眠に不可欠なのが、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌です。このメラトニンの分泌を促す物質が癒しホルモンと言われているセロトニン。さらには、セロトニンを生み出すのが必須アミノ酸のトリプトファン。リラックス&安眠効果をもたらしてくれます。
■筋肉の疲労軽減
カリウム マグネシウム
バナナには筋肉にたまった疲労物質を取り除く糖質だけでなく、発汗によって失われるカリウムやマグネシウムなど筋肉や神経の機能を調整するために必要なミネラルが多く含まれます。そのため、水分補給と共にバナナを食べると、足のつりや筋肉のけいれん予防に役立つと言われています。
■老化を予防
ポリフェノール β-カロテン リコピン
ビタミンA・C・E ビタミンB2・B6 ナイアシン
老化の主な原因となる細胞の酸化を抑える、ポリフェノールやβ-カロテン、リコピン、ビタミンA・C・Eなどの抗酸化作用が強い栄養素が豊富。また、美容ビタミンと呼ばれるビタミンB2・B6やナイアシンは、髪の毛の元となるタンパク質の生成や、肌荒れ対策にも役立ちます。