まもなく4月。学校を卒業して、新たな生活を始める人も多い季節です。新たに社会に出る人にとっては、配属先で仕事を覚えること、社会人としての常識やマナーを身につけることに加えて、お金との上手な付き合い方を学ぶことも大切です。
ぐらんざ読者もこどもや孫がどうすれば、お金とうまく付き合って行けるのか、気になるところだと思います。
今回は、新社会人が知っておきたいマネープランについて、実践的なアドバイスをまとめました。
社会人1年目と2年目の意識調査2023(ソニー生命調べ)
社会人2年目の500人に1年目の貯蓄額を聞いた結果が下のグラフ。23年は貯蓄額0円が14.4%を占める一方、100万円以上が23%に達した。平均は49万円で前年比13万円減。ソニー生命保険は「コロナが沈静化した中、相次ぐ値上げで出費がかさんだ結果、貯蓄よりも消費にお金を回した人が多かったのでは」としている。さらに30歳時点の目標貯蓄額は平均788万円で前年(847万円)より59万円減った。
社会人1年目の生活で貯蓄した金額 [数値入力形式] 対象:社会人2年生
相場慎太郎(22)は今春、自動車メーカーに就職します。電気自動車を設計する技術者になることが将来の夢。せっかちで場当たり的な父の一八(60)と違って堅実派の慎太郎は、資格取得や先進地の工場見学など自己研鑽に意欲的で、釣りなどの趣味も楽しむつもり。将来、お金が必要になるため、慎太郎は、白浜FPに新社会人として必要なお金の知識についてアドバイスを求めました。
POINT1 目的別に貯蓄プランを立てよう!
30歳時点の目標貯蓄額の平均が788万円なんて…そんなにお金をためられるのか、自信がありません。
目標は人それぞれです。仕事を頑張れば、給料も上がっていくし、それに応じて貯蓄額を増やせると思います。まずは、25歳までの目的別の貯蓄プランを立ててみましょう。
先進地・アメリカの自動車工場を視察することが僕の最大の夢です。
であれば、自己研鑽費にウエイトを置いたプランを作りましょう。釣りのレジャー費は控えめにしましょうね。
■白浜FPのアドバイス
万が一のための「生活予備費」
目的を整理する際に、抑えるべき項目が「生活予備費」です。万が一に備え、まずは生活費の3カ月分をためましょう。「自己研鑽費」は、慎太郎さんの場合、アメリカの自動車工場視察の費用となります。就職先からの補助もあるかもしれませんが、4年目以降の積立額を増やすことや、将来資金を充てることも考えられます。老後の備えとしてiDeCo(イデコ)への加入もお勧めです。