四季のある日本は美しい花景色の宝庫
九州各地を彩る、四季折々の花の景色。梅や桜、菜の花やコスモス、キンモクセイや彼岸花など、花の彩りや香りに季節の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで新春第一号となる今回は、誰もが一度は行ってみたくなる、誌面を見るだけでもワクワクする、春夏秋冬の花情報をご紹介します。
最近話題の花の名所からあまり知られていない個性豊かな花々、そして、シチュエーションが魅力的な花風景など、唯一無二の愛おしい花々の景色です。
まだまだ寒さが厳しい日が続きますが、そんな時こそ暖かい部屋で、お茶でも飲みながら今年一年のお花見計画なんていかがですか?
さあ、 色鮮やかな景色を訪ねる花めぐりの旅へ。今年はどんな花を見に、どこへ出掛けましょう。
12月〜3月
■冬牡丹 (ふゆぼたん)
筥崎宮 (はこざきぐう)
境内にある神苑花庭園は、四季折々に咲く花々が楽しめる回遊式の日本庭園。1~2月には雪よけの藁(わら)帽子をまとったかわいらしい冬牡丹が鑑賞でき、参拝客を楽しませています。
◎見頃:1月1日~2月上旬
◎住所:福岡市東区箱崎1-22-1
佐賀県鹿島市「祐徳稲荷神社」:日本庭園の寒牡丹と同時期に楼門(ろうもん)横の臘梅(ロウバイ)も見頃を迎える。
■水仙(すいせん)
水仙の丘 (すいせんのおか)
西日本屈指の水仙の産地として有名な野母崎の「長崎のもざき恐竜パーク」内にあり、3つの小高い丘に約1,000万本の水仙が見事に咲き誇ります。環境省の「かおり風景100選」にも選ばれ、毎年見頃を迎える時期には「のもざき水仙まつり」が開催されます(今年は1月13日~28日)。
◎見頃:1月上旬~2月上旬
◎住所:長崎市野母町562-1
3月〜4月
■白木蓮(はくもくれん)
興山園 (こうざんえん)
桜やツツジ、アジサイなど、1年中花々や紅葉を楽しめる古賀市最大の自然公園(個人経営)。数千本の桜が満開になる少し前の時期には、白木蓮が見頃を迎えます。花期がそう長くないので、純白の木蓮が咲き乱れる風景に出会えたらラッキーです。
◎見頃:3月中旬~下旬
◎住所:福岡県古賀市米多比776
■ネモフィラ
提供元(一社)中津耶馬渓観光協会
青の洞門 (あおのどうもん)
山国川を挟む青の洞門対岸の田んぼ一面に青いネモフィラが咲き誇ります。雄々しい奇岩の競秀峰や青の洞門を覆う新緑と、対岸のブルーの花畑のコントラストはまさに絶景。
◎見頃:4月中旬~ゴールデンウィークまで
◎住所:大分県中津市本耶馬渓町曽木
大分県竹田市「くじゅう花公園」:10万株のネモフィラで丘が青一色に。開花時期には毎年ネモフィラフェスティバルを開催。
4月〜5月
■石楠花(しゃくなげ)
星の花公園 (ほしのはなこうえん)
標高約500mに位置する天空の庭園で、石楠花の開花する春季のみ開園します。約3万本の西洋石楠花、筑紫石楠花が満開になった山の景色は圧巻です。
◎見頃:4月上旬~中旬
◎住所:福岡県八女市星野村10816-20
■ナンジャモンジャ
ナンジャモンジャ
明治神宮外苑と同じ親木の「ナンジャモンジャ(正式名:ヒトツバタゴ)」の木が大小200本近く植えられています。まるで雪が積もったかのように、純白の花をたくさん咲かせます。
◎見頃:4月中旬~下旬
◎住所:福岡県遠賀郡芦屋町船頭町12-48
■クリムソンクローバー
中央干拓地内部堤防(ちゅうおうかんたくちないぶていぼう)
別名ストロベリーキャンドルとも呼ばれ、穂状に咲く赤い花がかわいらしいマメ科の植物。見頃を迎えると赤い花々がまるで赤い絨毯のように、堤防斜面を彩ります。
◎見頃:4月下旬~5月初旬
◎住所:長崎県諫早市中央干拓
5月〜6月
■ジャカランダ
ジャカランダの森 (じゃからんだのもり)
南米の熱帯から亜熱帯地方原産として知られるジャカランダ。約1,000本の群生林を見ることができるのは日本でここだけ。青い海に映える青紫色のジャカランダの花々は、初夏の日南を代表する景色のひとつ。道の駅なんごうに隣接。
◎見頃:5月下旬~6月中旬
◎住所:宮崎県日南市南郷町贄波3220-24(道の駅なんごう)
■花菖蒲(はなしょうぶ)
椛島菖蒲園 (かばしましょうぶえん)
約3万本の花菖蒲が咲き広がる「椛島菖蒲園」。約35種類の花菖蒲は、品種によって開花時期が異なり、5月下旬から6月上旬まで楽しむことができます。特に、柳川ならではのどんこ舟に揺られながら眺める花菖蒲は、風情があり格別です。
◎見頃:5月下旬~6月上旬
◎住所:福岡県柳川市本町84
■百合(ゆり)
福智山ろく花公園(ふくちさんろくはなこうえん)
直方の大自然に囲まれた花公園。季節によってたくさんの花々や野鳥が美しい姿を見せます。百合は多くの種類があり、園内で2000株以上の花を咲かせます。なかには、6月上旬に開花するササユリなどの珍しい百合も見ることができます。
◎見頃:6月中旬~7月上旬
◎住所:福岡県直方市大字永満寺1498
6月〜9月
■蓮(はす)
唐比ハス園 (からこはすえん)
唐比湿地公園内の約2ヘクタールの蓮池に、10種類以上の蓮と睡蓮、黄色の小さな花を咲かせ絶滅危惧種に指定されているアサザなどが楽しめます。蓮は早朝に開花するため、午前中がおすすめです。
◎見頃:6月下旬~7月上旬(種類によっては8月頃)
◎住所:長崎県諫早市森山町唐比西
■浜木綿(はまゆう)
夏井ヶ浜のはまゆう自生地(なついがはまのはまゆうじせいち)
暖かい海岸の砂地に生えるヒガンバナ科の浜木綿。夏井ヶ浜に自生する浜木綿は別称で「浜おもと」ともいい、町のシンボルとしても知られています。香りのある白色の花が鮮やかに咲きます。
◎見頃:7月下旬~8月上旬
◎住所:福岡県遠賀郡芦屋町山鹿
■そばの花
波野のそばの花畑(なみののそばのはなばたけ)
そばの生産地として知られる阿蘇市波野では、波野そば生産組合が管理する4.7ヘクタールの広大な畑に、そばの花700万本が一斉に咲きます。満開になるとそばが実り始めて黄色っぽくなるので、純白のじゅうたんを敷いたような景色に出会えるのは7〜8分咲きの時です。
◎見頃:9月中旬~下旬
◎住所:熊本県阿蘇市波野大字波野3756-2
9月〜11月
■シチメンソウ
有明海沿岸 (ありあけかいえんがん)
晩秋の有明海沿岸を真っ赤に染め上げるシチメンソウは高さ20cmから40cmのヒユ科の一年草。満潮時に潮をかぶり干潮時には干潟になる環境で生育する貴重な塩生植物です。東与賀海岸の堤防からがよく観察できます。
◎見頃:10月下旬~11月上旬
◎住所:佐賀市東与賀町大字下古賀2885-2地先
■コキア
海の中道海浜公園 (うみのなかみちかいひんこうえん)
枯れた茎枝をほうきとして使っていたため、別名「ホウキギ」とも呼ばれています。ふんわり可愛らしい球状の草姿が人気です。赤く染まるのは花ではなく葉。8月は鮮やかな緑色、9月下旬から少しずつ紅葉し始め、10月中旬から下旬には真っ赤に紅葉した美しい姿を楽しめます。
◎見頃:10月中旬~下旬
◎住所:福岡市東区大字西戸崎18-25
※花の見頃は例年の目安をご紹介しています。それぞれの場所やその年の気候によっても変わりますので、各施設や観光協会などにご確認の上お出掛けください。