当たり前だと思っていたことや、
昔から言われていたことが実は正しくなかったということも。
いま一度、見直してみませんか。
【乗り物】
■エスカレーターは右側を空けておく
急いでいる人のために片側に寄って立つ。周囲の人への気遣いに感じますがエスカレーターを歩くと危ないため、歩く人がいる前提で片側を空ける必要はありません。また多くの人を乗せるためにも片側だけでなく、2列に並んで止まって乗るのが本来のマナーです。右側も左側も止まって乗ることで、障害などにより右側の手すりにつかまって立ちたい人にも優しい配慮となります。駅では「2列に並んで立ち止まってお乗りください」というアナウンスが流れていることも。
●急いでいるときはエスカレーターを歩いてしまうという人も。けれども、焦っているときこそ衝突や転倒、転落しやすくなりとても危険です。止まって乗る時間がないときは、階段を歩きましょう。
■席を譲られても遠慮してしまう
席を譲られても「自分はまだまだ大丈夫」と思って断る人もいるのでは? ですが、席を譲ろうとした人は「勇気を出して声をかけたのに、断られてしまった」と傷ついてしまうことも。中には、これからは席を譲る声掛けをしない、と思う人もいるようです。特別な理由がなければ、申し出はありがたく受け入れましょう。それがいつか本当に座ることを必要としている人への助けにつながるかもしれません。
■リュックを背負ったまま電車に乗る
電車が混雑しているときもリュックを背負ったまま乗車すると、周囲の人にぶつかり迷惑となります。同時にスリにあいやすくなってしまいますので、リュックは手に持つか胸の前で抱えて乗車しましょう。
【暮らし】
■醤油は常温保存
通常ボトルの場合は、開栓後は醤油が空気に触れて劣化しやすくなるため冷蔵庫で保存しましょう。ただ、密閉タイプのボトルの場合は、醤油が空気に触れない構造で劣化しにくいため、常温での保存が可能です。開栓後の保存方法については、ラベルをよく見て確認しましょう。
●そうめんつゆの罠
夏に大活躍するそうめんつゆですが、ストレートタイプは開栓後2、3日しかもたないので要注意。一度に使いきれないという人は、ストレートタイプに比べて劣化しにくい濃縮タイプを選びましょう。
調味料開栓後の保存方法は、開栓前の保存方法とは別の箇所に書いてあることもあります。
■蚊に刺されたら爪でバッテン
蚊は刺されたときにかゆみを紛らわすために爪でバッテンなどをつけると、炎症を起こしている部位に刺激を加えることになります。症状の悪化や、細菌が体内に入ってしまうこともありますので、手元に薬がないときは刺激を与えるのではなく、冷水や保冷剤などで冷やして炎症を抑えましょう。
■自転車のサドルは低くして乗る
サドルを低くして乗る人もいますが、適正な高さでなければ膝に負担をかける原因となります。サドルが低すぎると膝を深く曲げた状態となり、踏み込んだ際に膝へ負荷が大きくかかるほか、内股や外股にもなりやすく膝関節がねじれて痛みが生じることも。またがったときに、つま先から指の付け根までがつく高さが一般的に適正とされています。
【マナー】
■思わず集中! 前のめりで観劇
映画館や劇場で話に入り込むと、思わず前のめりになってしまうことありませんか? 劇場は、椅子の背もたれに背をつけた状態で後ろの人にも見やすいように傾斜や幅などが設計されています。このため、前のめりの姿勢になると後ろの人の視界を大きく遮ることに。興奮しても上半身を前倒しにするのはやめましょう。
■犬を公園で走らせる
犬のリードを外して遊ばせたい場合は公園ではなく、ドッグランなど犬を遊ばせる施設を選びましょう。「大人しいから大丈夫」「賢いから大丈夫」と思っていても、突然の大きな音に驚いて人に襲いかかったり、道に飛び出して車にひかれたりすることもあります。また、長いリードや伸縮性のあるリードは人がいるところでは短く持って散歩しましょう。犬嫌いの人や小さい子供にとっては自由に歩ける犬が近くにいるだけで、恐怖を覚えることがあります。もちろん何かあったときは、すべて飼い主の責任です。
■香典の袋はどれでもOK
水引が黒白のものだったり、銀色のものだったりさまざまな香典袋が販売されています。「デザインが違うだけ」と思われがちですが実は包む金額によって選ぶべき色や体裁が異なります。例えば5,000円の香典で、双銀の香典袋を選ぶのは失礼とされていますので要注意。
●香典袋の水引と金額の目安
◎~5,000円
…水引が印刷されている略式のもの
◎10,000円~30,000円…黒白の水引
◎30,000円~…双銀の水引
※地域などにより異なることがあります。
【迷信】
■鰻と梅干は食べ合わせが 悪い
鰻と梅干を一緒に食べるのは避けた方が良いと古くから言われていましたが、栄養学的には一緒に食べても問題はありません。また、鰻に含まれる栄養素の一つであるビタミンB1は、エネルギー生成や疲労回復を促すクエン酸回路の一部で補酵素として働きます。クエン酸を多く含む梅干との食べ合わせはむしろ良いと言え、夏バテ気味の体にもぴったりですね。
■夜、爪を切ってはいけない
夜爪を切ると親の死に目に会えない、縁起が悪いと言われていますが、どんな由来からそのように言われているのでしょうか。さまざまな説がありますが、最も有名なものは「夜」「爪」=「夜詰め」を連想させるからだと言われています。夜詰めとは、夜の城を警護する仕事のことで親が危篤になっても城を離れることができない、つまり親の死に目に会えないとなったわけです。このほかにも電気がない暗い夜に刃物を使ってケガをするのを防ぐため、という説もあります。どちらにしても現代においてはあまり気にしなくても良さそうですね。
■北枕で寝るのはタブー
釈迦が入滅するときに頭を北に向けていたことにならい、日本では亡くなった人の頭を北に向けて安置する風習がありました。このことから「北枕は縁起が悪い」とされてきましたが、視点を変えると北枕で寝ることが良いとされることもあります。例えば、仏教が生まれたインドでは「北は楽園、南は死者が集まる場所」とされていたり、東洋医学では「頭寒足熱(頭を冷やすことが体に良い)」とされていたりします。あまり気にせず、住環境や好みに合わせて向きを選びましょう。