本サイトはプロモーションが含まれています。

大分県立美術館 「岡本太郎展」

大分県立美術館 「岡本太郎展」

12月26日(木)~1月24日(金) 閉塞感を打ち破る原色のさく裂!写真が示す地方の美へのまなざし


 強烈な配色が見る人を圧倒します。原色のぶつかり合いです。「芸術は爆発だ!」岡本太郎はそう叫びました。

 半世紀ほど前、大阪万博のシンボル『太陽の塔』と同じ頃に、メキシコのホテルからの依頼で制作したのが、幅30mもの大壁画『明日の神話』です。上は今回展示される大壁画の原画で、それでも幅10mを超える大作です。

 中央に描かれている白い骸骨は、原爆のさく裂で燃え上がりながらエネルギーを放出しています。当時は米ソ冷戦の真っただ中、核戦争の恐怖が迫っていました。右側には太平洋で死の灰を浴びた第5福竜丸が配置されています。神話の過去から未来へ。芸術と社会との関わりを意識した岡本は、核戦争という不幸を乗り越える人類の未来を、この大作に託し、自ら『明日の神話』と名付けたといいます。

 壮大なスケールの一方で、各地に残された日本の美にもまなざしを向けました。自らカメラを手に全国を回り、ファインダーを通して日本の美を記録しました。青春時代をパリで過ごし、戦争写真家として名を遺すロバート・キャパとも交流があった、岡本ならではの写真表現です。残された膨大なネガから、新たにプリントした写真も今回展示されます。岡本が美を見出した縄文土器や、沖縄の聖なる祭り「イザイホー」の写真から、そのまなざしを読み取ることができます。

 東京五輪から大阪万博へ。奇しくも同じ流れの中にありながら、今は高度経済成長当時とは裏腹な閉塞感が漂っています。岡本太郎の感覚こそ、重苦しい現状を打ち破るのにふさわしいのではないか。そんな期待を感じる展覧会です。

繁竹治顕

元NHK記者。1993年全米オープンゴルフ、1994年リレハンメル冬季五輪、2000年シドニー五輪などを取材。福岡放送局広報事業部長、副局長。現在、九州国立博物館振興財団専務理事。西南学院大学非常勤講師(ジャーナリズム)

関連するキーワード


博物館・美術館

最新の投稿


50代のアイメイク|老け顔に見えないコツといい感じの目元が作れるアイテム7選を紹介!

50代のアイメイク|老け顔に見えないコツといい感じの目元が作れるアイテム7選を紹介!

50代のアイメイクは、やり方や選ぶアイテムを間違えると老け顔に見えてしまうため、悩むことも多いですよね。本記事では、老け顔に見えないアイメイクのコツと、いい感じの目もとが作れるアイテムを7選ご紹介。アイブロウやアイシャドウなどアイメイクに必要な基本アイテムから厳選しました。50代が避けたいアイメイクも解説するので参考にしてくださいね。


【2024~2025年版】年末年始の帰省・お正月の手土産に喜ばれる商品10選

【2024~2025年版】年末年始の帰省・お正月の手土産に喜ばれる商品10選

年末年始の帰省やお正月の手土産におすすめの商品を10選ご紹介します。年末年始の帰省やお正月の挨拶まわりで、手土産を渡す方は多いですよね。毎年のことであれば、「今年はどんな手土産をお正月に渡そうかな」「毎年同じようなものを渡している気がする…」と年々手土産選びも大変に。今改めて意識したいお正月に渡す手土産の選び方とともにおすすめ商品をご紹介するのでぜひ、参考にしてみてください。


ぐらんざ2024年12月号プレゼント

ぐらんざ2024年12月号プレゼント

応募締切:2024年12月18日(水)




発行元:株式会社西日本新聞社 ※西日本新聞社の企業情報はこちら