
花のある暮らしは心地よく豊かなもの。
今回の特集では、花をきれいに長く楽しむコツを紹介します。
さぁ、花を飾りましょう。
「癒やしのインテリア」花を飾る効果を感じて
今、花や緑など自然のものに関心を持つ人が増えています。特に花を飾ることは、家の中でも自然を感じることができる方法の一つ。花を飾ることで、癒やしを感じる人も多いのではないでしょうか。これは、科学的にも実証されていて、バラの生花を見た後には、リラックス時に感じる副交感神経活動が29%増え、ストレス時に高まる交感神経活動が25%抑制されたという実験結果も。※
さらに香りは、脳の大脳辺縁系にスピーディーにアプローチ。好きな香りの花を飾れば、嗅覚からも癒やしやポジティブな感情を得ることができます。
部屋も華やぎ、季節感を簡単に部屋に取り入れことができる花は、「癒やしのインテリア」とも言えます。コロナ禍の今だからこそ、花の持つ力を生活に生かしませんか。
※国立大学法人千葉大学環境健康フィールド科学センター自然セラピープロジェクト「花きに対する正しい知識の検証・普及事業」の調査結果より(調査実施時期 2011年10月)
花を買う

▲旬のヒマワリを主役にして花を選んでみても
鮮度のいい花を選びましょう。種類にもよりますが、葉がピンと張っているものが鮮度のいい花の目印。また、つぼみの状態の花を選ぶと、長く楽しむことができます。徐々に花開いていく様子に、毎日花を見るのが楽しみになりますよ。
また、旬の花は旬の野菜と同じで生命力が高く、長持ちする花です。
【6~7月の旬の花】
ヒマワリ、ユリ、アガパンサス、アスター、
リンドウ、クルクマ 等
■花屋の選び方

店内が清潔で整理されているお店を選びましょう。そんなお店なら、水替えなど花の管理もきちんとされている可能性が高くなります。花選びに迷ったら、店の人に「今日のおすすめの花は?」と聞いてもいいでしょう。そのときの仕入れに合わせて状態のいい花を教えてくれますよ。また、話がしやすく、自分と相性がいい花屋さんを選べば通いやすくなり、花のある生活を維持する手助けになります。
花を長持ちさせる
花を家に持ち帰ったら、すぐに花瓶に生けるのでなく、深水をさせると、花がイキイキしてきます。また、葉がたくさんあると、栄養が花の方に届きづらくなるので、飾る上で必要のなさそうな葉は取り去ってください。
花や葉がしおれてきたときは、茎の切り口の導管(植物が水を吸い上げる管)が詰まっている可能性があります。水の中で茎を切ると、新しい導管の断面が出て再び水を吸い上げる力がよみがえります(水揚げ)。水替えのとき1㎝ぐらいずつ切っていき、最後は残った花部分だけ器などに浮かべてもすてきです。また、バラなど固い茎のものは斜めに切り、ガーベラなど柔らかい茎は真っ直ぐ切ると導管がつぶれにくいとされています。

左:マム(菊)はとても長持ちする花。写真のマムは現在のところ福岡県内でしか販売されていない品種『ニコッとマム』。仏花のイメージが払拭される愛らしさ
右:和食器に浮かべたアスター。花瓶に飾るのとはまた違った趣が
■深水の方法

深水とは、花の茎を深く水につけることで、水圧でしっかり切り花に水分を吸い上げさせる方法です。
①バケツなど花を立てて入れられる深さのある容器に半分ほど水を入れます。
②切り花の茎の下部分を数センチ残して新聞紙をきつめに巻き付けます。このとき、花が真っすぐ立つようにして巻き付けます。
③②を①に入れ、水に漬かっていない部分の新聞紙に霧吹きで水を吹きかけ、葉からも水分を吸収できるようにします。しばらくそのまま放置。終わったら普段通り、花瓶に生けましょう。
花を生ける

美しく生けるのは難しいもの。ですが、ここで紹介する3つのポイントに気を付けると、慣れない人もバランスよく花を生けることができます。