食品のパッケージなどでよく目にする「常温保存」。
あなたは具体的に何°Cをイメージしますか?
日頃から生活の中で「常温保存」という言葉をよく目にしますが、はたして"常温"とは具体的に何℃なのでしょうか。
食品表示法や食品衛生法、JAS(日本農林規格)法では、"常温"について明白な定義はありません。
厚生労働省やJIS規格(日本産業規格)ではそれぞれ下記のような定義があり、食品メーカーは、それらの基準を参考にして独自の常温の定義を設定しています。
野菜
常温とはいえ、室温が高すぎると野菜の鮮度が失われます。適切な温 度は20°C前後と言われ、目安として28°C以下を保つことが大切です。風味を長持ちさせるため、土や泥がついているものは水洗いせずにそのまま保存。 直射日光は避け、風通しの良い場所に置きましょう。
果物
暖かい気候の土地で育った果物は冷蔵保存に不向き。 常温保存に適しています。 追熟が必要な果物も、常温で食べ頃を待ってから冷蔵庫に入れましょう。ブドウやナシなど果糖が多い果物は冷やすと甘くなると言われています。
調味料
調味料の常温保存の温度は、一般的に15〜30°C程度と言われていますが、推奨温度はメーカーにより異なります。25°C以下や28°C以下としているところが多いようです。直射日光・高温多湿を避け、必ず密封することをお忘れなく。
レトルト食品
厚生労働省の基準を根拠に15〜30°Cの環境で保管されることを想定して作られている商品がほとんど。 夏場も常温保管で問題なし。直射日光・高温多湿を避けて保管しましょう。
缶・ボトル飲料
ペットボトルの飲料を常温で保存する場合は15〜30°C、缶飲料は5〜35°Cが目安です。未開栓の場合、高温・直射日光を避ければ、基本的に味や品質に問題はありません。
医薬品
日本薬局方 (※1) では、 医薬品の常温は15~25°Cとしています。 また、室温は1〜30°C、冷所は1〜15°Cです。「5°C以下」や「2〜8°C」 と温度表示がある場合はその指示に従いましょう。 医薬品の保管の基本は常温で、特別な指示がない場合は室温です。 冷蔵庫で保管すると、取り出した時の温度差の影響で効果が薄れてしまうこともあります。
※1 厚生労働省が定めた医薬品の規格基準書
教えて!各メーカーの"常温"定義
※保存方法については商品によって異なることがありますので各商品のパッケージやラベルをご確認ください