総合介護事業のSOMPOケア(東京)が11月、介護事業者向けに運営する施設における調理業務の効率化を探るセミナーを福岡市博多区で開きました。同社が九州で同セミナーを開くのは初めて。同市周辺の12事業者が参加し、同社が提供する完全調理済み食品を用いた食事提供の説明などを聞き入りました。
同社担当者は講演で、介護施設の調理業務を巡り、業務を委託する事業者は、食材や人件費の高騰を理由に業務費の値上げを要請されるケースが増えていると指摘。一方、自ら食事を提供する事業者についても、早朝に働くパートの減少や高齢化に伴い人材が不足し、今後は直営が難しくなるとの見直しを示しました。
解決策の1つとして、同社が製造するパック詰めの完全調理済み食品「デリパック」を紹介。既に味付けされており、湯煎などで温めれば入所者に食事を提供できるため、調理業務を委託せずに済むほか、施設内での業務量を大幅に減らせることができるそうです。
講演後は、試食会もあり、参加者たちは「サバの照り焼き」「肉じゃが」「ブロッコリーのお浸し」など、会場に並べられたいろいろな種類の完全調理済みの総菜を味わいました。参加者の一人で、介護事業者の開設準備を進めているという女性は「魚は肉厚でおいしかった。施設で完全調理済み食品を使うことも選択肢の一つとして考えたい」と話していました。