
値上げが相次ぎ、多くの人が家計のやりくりに不安を感じていませんか?日本では平成の不況から物やサービスの値段が下がるデフレが続きました。しかし、現在は、原材料高や急激に進む円安、国際情勢の緊迫化も重なって本格的なインフレの時代が到来しています。インフレが続けば、同じ金額で同じ物が買えなくなるため、お金の価値が下がります。インフレに負けない家計をつくるにはどうすれば良いのか、一緒に考えましょう。
■物価の上昇
さまざまな商品が10年で値上がりしています

出典 : 総務省「小売物価統計調査年報」(2010年・2020年)いずれも福岡市の年平均価格 はがきは全国共通価格
パート勤めの主婦・家計直子は、ため息ばかり。食料品、日用品、光熱費などあらゆる物が値上がりし、やりくりが大変になってきたからです。一方、夫の軽視は、飲み会やゴルフと、財布のひもは緩みがち・・・。
危機感を抱いた直子は「インフレに負けない家計管理」を学ぼうと、白浜仁子FPを訪ねました。

家計管理要点1 まず無駄な支出をなくそう 可処分所得の8割以内に

家計の見直しについて、これまでも相談してきましたが、あらためてアドバイスをお願いします。

承知しました。直子さん、おさらいになりますが、家計の見直しで、まず必要なことは何ですか?

家計簿を付けて、無駄な支出を減らすことですよね。

その通り。
このコーナーでも以前、ご紹介しましたね。具体例を含めて、お示しします。
■支出見直しの具体例
①サブスク(定期購読や継続購入など一定期間利用できる権利に料金を払う仕組み)の見直し ※重複はないか、必要なものに絞る
②携帯電話の料金プランの見直し、格安携帯への買い換え
③生命保険の見直し(過剰な保障は減額するなどして、保険料を抑えられないか)
④クレジットカードの整理(最小限の枚数にする。年会費が高いものは解約)
⑤あまり通っていない習い事の月謝
⑥マイカーに乗る頻度が低い場合は、カーシェアに変更
⑦特売品でのまとめ買い、ポイント目当ての買い物(かえって無駄になることも)
⑧お小遣いの見直し

■白浜FPのアドバイス 1
物価高ではありますが、出来るだけ、収入>支出という原則を守ることです。