旅はとても素敵。その地を訪れ、実際に目で見て体感することはかけがえのない貴重な経験。だけど、想像や思いを巡らせのんびりとページを開く、本での旅体験もいいものです。温かいブランケットに包まれて、今宵はあなたもとっておきの旅に出かけてみませんか?
エッセイ本 - 一緒に旅をしているような臨場感が楽しい
■いつも旅のなか
著/角田光代(KADOKAWA/角川文庫)
「対岸の彼女」、「八日目の蟬(せみ)」など、ヒット作を多数持つ作家・角田光代の旅のエッセイ集。 五感と思考をフル活動させ、世界中を旅し、その土地で出会った人や体験した出来事を臨場感たっぷりに書き記しています。明日にでも旅に出たくなるエピソードが満載。
■旅行鞄にはなびら
著/伊集院静(文藝春秋)
1年の3分の1近くを海外で過ごした筆者が、「花と絵画を巡る旅」をテーマに、フランス、スペイン、イタリアなどを巡り、行く先々で見た絵画、草花や風景、出会った人々のことなどについて書き記した、珠玉のエッセイ集。福山小夜の挿絵も旅情を誘います。
■旅をする木
著/星野道夫(文藝春秋)
雄大な大地が広がるアラスカに暮らした写真家・星野道夫が、厳しくも美しいアラスカの自然と人々の営みを、写真と独特の味わい深い文章で綴(つづ)ったエッセイ集。写真家や旅人など、多くの人に“人生を変えた本”と紹介される、没後も読み継がれるベストセラーです。
王道本 - 旅の本と言えばやっぱりコレ! 愛され続ける名作
■深夜特急 第一便 黄金宮殿
著/沢木耕太郎(新潮社刊)
バックパッカーのバイブルとして多くの若者を旅へと駆り立て続ける紀行小説のベストセラー。香港からロンドンまでの、陸路2万キロメートルの旅。全3巻(文庫本全6巻)。
■ドナウの旅人(上)
著/宮本輝(新潮文庫刊)
母と若い愛人、娘とドイツ人の恋人の西ドイツからルーマニアまでの旅。そこで出会う人々、風景と共に、それぞれの心の変化や成長を描く感動のロマン。上下2巻の長編です。
■街道をゆく1 新装版
著/司馬遼太郎(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
1971年から「週刊朝日」に連載された全43巻の大紀行文の第1巻。各地の街道を訪ねる旅は「湖西のみち」から始まり、亡くなるまでの25年間にわたり続きました。
小説 - 人生にも思いを巡らすさまざまな旅
■山女日記
著/湊かなえ(幻冬舎)
さまざまな思いや悩みを抱えながら山を登る女性たちの複雑な心理を、実在する山の風景と共に描写した連作短編集。著者の数々のベストセラー小説とは異なる、ミステリーでもサスペンスでもない山岳小説。後味もすがすがしく、山々の魅力も感じられます。
■旅屋おかえり
著/原田マハ(集英社文庫)
売れないアラサータレント“おかえり”こと丘えりか。ひょんなことから、依頼人に代わり旅をする旅代理業を生業として全国行脚をすることに。主人公と共に旅を疑似体験しながら、笑いあり、涙あり、そして旅心をたっぷりくすぐられる感涙必至の旅物語。
■あの空の下で
著/吉田修一(集英社文庫)
ANAグループ機内誌「翼の王国」の人気連載をまとめた、懐かしくも愛おしい旅情を誘う作品集。ささやかな、だけど忘れられない記憶を描いた12の短編小説と、東南アジアから北欧までの6つの街での出会いをつづったエッセイの、贅沢な詰め合わせです。
写真集 - 文字が苦手な人も眺めるだけで旅気分
■365日 九州・沖縄絶景の旅
編集/いろは出版(いろは出版)
九州・沖縄のとっておきの“ふるさと美景”を365日分集めた見応えたっぷりの一冊。四季を巡る魅力的な写真に解説文付き。身近にこんな風景が!という発見があったり、行ったことがあれば思い出がよみがえったり。旅行気分が楽しめるのはもちろん、次の旅のきっかけにも。
■佐藤圭写真集 秘密の絶景 in 北海道
著/佐藤圭(講談社ビーシー/講談社)
webマガジン「現代ビジネス」で1年間連載された写真から、特に印象に残った風景写真と新たな撮りおろしをまとめたもの。北海道の大自然と野生動物を中心に撮影を続けた著者がとらえたのは、地元の人でも滅多に見られないため息の出るような絶景の数々でした。
■世界 夢の映画旅行
映画選定/Filmarks(フィルマークス)(PIE International)
ノスタルジー漂う往年の名作から話題の新作まで、映画全55作品の撮影地や舞台の風景を収録。すでに見た映画でもまだ見たことのない映画でも、思わず旅に出たくなるような美しい風景やインパクトのある風景が勢ぞろい。映画を思い出し、その余韻に浸るのもよいでしょう。