「顧客本位の業務運営」に注目 来年から新NISAスタート
投資で得た利益が非課税になる新しいNISA(少額投資非課税制度)が2024年から始まります。年間投資枠が拡大し、制度が恒久化されるため、いつでも投資ができるようになります。顧客と金融機関のお付き合いがいっそう長くなり、金融機関選びが「生涯のパートナー」選びになりそう。金融庁は全金融機関にお客さま目線でサービスを提供することなどを定めたガイドライン(顧客本位の業務運営に関する方針)を制定するよう求めています。投資を始める時の金融機関選びのコツとは何か?このガイドラインを参考に考えてみましょう。

来年からNISAはこう変わる

新NISAの非課税保有限度額は1800万円
目先の「お得感」より頼れる相棒を
財成高利は新NISAを始めようと思っているものの、一歩を踏み出せずにいます。白浜仁子・ファイナンシャルプランナーと「投資目線での金融機関の選び方」を考えました。

財成 高利(ざいなす たかとし) 55歳
オーエンの主人公

白浜 仁子 FP

駅前の銀行で「新NISA」のキャンペーン広告を見かけました。どの金融機関で始めようかな~。やっぱり手数料が安いのが一番ですよね。

確かに手数料は気になりますね。でも、それだけで金融機関を決めるのはどうでしょうか?ご存じないかもしれませんが、金融機関の営業スタンスが分かる「顧客本位の業務運営」をチェックしてみると良いですよ。

コキャク、ホンイ・・? 何ですか、それ?

簡単にいうと、お客さんが商品選びをするために情報を分かりやすく提供する工夫や、最善の利益を追求できるような取り組みなど、お客さん目線で営業をしているかを目に見えるようにした文書です。金融庁の指針に基づき金融機関が自主的に公表しているんですよ。


なるほど「顧客本位の業務運営に関する方針」を読めば、金融機関に資産運用の相談をする際、どんな提案をしてもらえるのか、イメージできますね。

はい。この方針はお客様に向けた金融機関の「約束事」というか「誓い」といえます。金融機関は長いお付き合いをするパートナーになるのでよく考えて選びたいですよね。ですから、じっくりと方針を読みましょう。

金融機関各社の「顧客本位の業務運営に関する方針」はスマホなどで「金融機関名 顧客」で検索すると、出てきますよ!
■白浜FPのアドバイス
キャンペーンや手数料の安さといった、目にみえる「オトク感」だけに着目せず「金融機関としてどのような方針をもってお客さまに向き合っているか」なども、選ぶ指標にしてもらいたいですね。