怪談とは? 事件とは?
「怪談は、事件ではない。恨みだとか心の闇だとか事件の後にくるもの」と言い続けてきましたが、今年の怪談は事件なんですよ。
事の始まりは私がまだ高校生だった60年前、つまりこの事件が起こるはるか以前にある接点があって、当時から妙な印象を抱いていたんですよね、、、それから20数年が経って、私が関係した恐怖映画を撮影したときにも単なる偶然とはいえないような不可解なことがいくつもあって、、、とにかくいろんなことが繋がってしまったんですよ。まったく関係がないと思っていた私自身のこれまでの体験や、複数の人たちから聞いていた話なんかがね、、、。なんともいえない不思議な因縁を感じていますが、怪談やミステリーってたまにそういうことがあるんですよね。そうやって1つの話になっていくことがあるんですよ。
噂話も実際に調べてみたらまんざら嘘でもないってこともありますし、報じられている事件が普通の事件では片付けられないことも多いですよ。霊的な話だったり、実際には辻褄が合わなかったり。警察が知らないような事件の裏に真相が隠れている話もあります。
不思議な因縁とそれに関わる出来事がつながっている今回の怪談を聞かれたら、ものの見方が変わるかもしれませんね。
と稲川さんは語ります。
恨みや心の闇だけでなく、因縁や時と事の繋がり、不思議な事象を「事件」ととらえた今回の「怪談ナイト」は、新たな稲川ワールドの幕開けです。
8月21日で、76歳を迎える稲川さん。
「年月の経過と共にテンポの変化はある」と言いますが、その年齢を全く感じさせない声のハリと思わずひきつけられる抑揚のある話術にひきこまれていきます。
九州の印象は?
人生で生まれて初めての乗った飛行機の行先は、九州。そのせいか九州は、どこに行っても舞台本番はもちろん、そうでないときも気持ちが落ち着くところです。
福岡の皆さんにメッセージを
何年やってもツアーの初頭はまだその年のメニューに慣れていない。それはそれとしての良さはもちろんあるのですが、ライブのクオリティとしては8月から9月くらいが一番良い状態。福岡での公演は、ちょうどそのころです。
今回話す1つ1つがストーリーとしてありますが、全てがつながって1つの物語となっているような構成を考えています。
そして、ストーリーとストーリーの間には、その時にしかない特別なものを盛り込むことも。
それがライブの良さです。いい話を聞いてもらえるように、今年はいい意味で無理しようと思っています。
怪談家・稲川淳二さんの「怪談ナイト」は、秀逸な怪談話はもちろんですが、その合間に見える人の心根に「ほっ」とする部分もあり、ただ怖いだけではない卓越した話芸。
9月18日、今年の「事件」を体感してみませんか?
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MYSTERY NIGHT TOUR2023 稲川淳二の怪談ナイト
9月18日(月・祝) 福岡市民会館 大ホール 怪場:16:00 怪宴:17:00
https://3pm-net.com/entertainment/mysterynight_2023.html