思うがまま絵を描いたり、作品を作ったりしてみませんか?
いつもとは違う、楽しさや喜びに出会えるはず。
絵をはじめとしたアート作品をつくると聞くと敷居が高そうに感じますが、難しく考えなくても大丈夫。上手に仕上げようと思わずに、気の向くまま手を動かしましょう。線がゆがんだり、色が混ざったりしてもそれも1つの味。あえて実際とは違う色で塗ってみても楽しいものです。
作品を創作するようになると、普段歩き慣れている道にもアイディアのもとになるすてきな発見があるので、新しい目線で街を歩くことができます。まずは100円ショップで手に入るものや、家にあるものを使って、気軽に始めてみませんか。
ビギナーが 挑戦しやすい ものは?
気軽に始めやすいのは、誰もが経験をしたことがある絵を描くということ。何を描いていいか分からない、という人は「花」を題材にしてみては。丸みを帯びた輪郭線と、中心に点を描くだけで花らしく見えます。他にも身近なもの、興味があるもの、自分が撮った写真などを題材にしてもおもしろいですよ。
絵を描く
■水彩絵の具で描く

水彩絵の具は色の濃淡が出やすく、ニュアンスある絵に仕上がります。100円ショップなどでも手に入りやすい画材です。
題材はなんでもOK!迷ったら花を描こう!
1 花の輪郭を描く
2 中心に点を打つ
3 つぼみをイメージして点を打つ
4 茎や葉を描く
上達したい、と感じたら日本画や生け花が持つ余白「間」のバランスを参考にしてみましょう。美術館に行って、さまざまな作品を見ることもヒントになります。
■マニキュアで描く

余りがちなマニキュアも画材に。粘度があるため線がかすれたり、狙い通りに描けないことがかえっていい味に!
写実的に描かなくても大丈夫
1 花を描く
2 茎を描く
3 他の色をフィーリングで足していく
4 空いたスペースにメッセージを書けばメッセージカードに!
■化粧品で描く

アイシャドウやチークなどの化粧品も画材にしてみませんか?ふわりふわりと描いて、色の重なりやバランスを楽しんで。
1 アイシャドウを指でぼかすようにして、円を描く
2 色を足していく
3 好みによってはグロスなどで色を足し、指でぼかす
■コーヒーで描く

飲食物だって画材になります。コーヒーで色の濃淡がある作品にすると、土を連想させる温かみのあるものになりますよ。
インスタントコーヒーなら濃さの調整もしやすいですよ
1 濃い目に入れたコーヒーと、薄めに入れたコーヒーを用意する
2 全体的に薄く入れたコーヒーを塗る
3 濃く入れたコーヒーを重ねる。筆を勢いよく振り下ろして、しずくで模様をつける(ドリッピング)。

背景を塗らず、濃淡のドリッピングだけでもカッコいい
作品を作る
■押し花を使う(ビギナーにおすすめ)

絵を描くのは苦手、という人は押し花を使ってみましょう。花そのものが美しいので、初めての人でも思わず飾りたくなる作品に。
バラのように厚みがあるものは押し花にしにくいので、花びらの重なりが少ないものがおすすめ。
1 押し花用の花を用意する。軸部分など厚みがある部分はそぐ。
2 新聞紙の上にティッシュを広げ、花を置く。その上にティッシュと新聞紙を重ねる
3 重しをする。翌日に新聞紙を取り換える。様子を見ながら花が乾燥すれば押し花の出来上がり(5日~2週間程度)
4 画用紙に押し花の背景となる色を塗る(画材は絵の具でも、コーヒーでもなんでもOK)
5 4が乾いたら押し花を置き、大まかな配置を決める
6 押し花の裏側に木工用ボンドを塗って、背景紙に貼る
7 ボンドが乾いたら、額に入れる
押し花の色の変化も楽しんで

取材・監修
witness さん
福岡県出身の画家。草花をテーマにした作品などを制作。これまでサッポロビール、MONTBLANC、スターフライヤー、PARCOやアパレルブランドなどのビジュアル制作、コラボレーションを行っている。『ぐらんざ』アートディレクターでもある。