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ビル街の裏の異世界・初物づくしの博多旧市街へ

ビル街の裏の異世界・初物づくしの博多旧市街へ


博多津は日本最古の湊の一つであり、自由貿易都市を夢見た平清盛は、当時の博多の湊町が袖のような形の地形だったことから「袖の湊」と名づけました。その袖の形にあたる部分が現在の「博多旧市街」。博多駅前から大博通を中心に、御笠川と博多川に挟まれた地域です。日本最初の禅寺聖福寺など、日本初を物語る歴史がビル街の裏に今も息づいています。

博多千年門(はかたせんねんのもん)

博多千年門は承天寺通りの入り口に建っています。江戸時代、太宰府政庁への官道の出入り口「辻堂口門(つじのどうぐちもん)」がこの辺りにあり、平成24年に完成。表の扁額「博多千年門」は菅原道真の子孫にあたる太宰府天満宮宮司・西高辻信良氏による揮毫。裏の扁額「萬年正続(まんねんしょうぞく)」は、承天寺の開山聖一国師が修行した中国杭州市の径山萬壽寺(きんざんまんじゅじ)の現住職、戒興(かいこう)氏の揮毫です。

博多文化発祥の承天寺(じょうてんじ)

鎌倉時代の1242年、聖一国師(しょういちこくし)が開山。承天寺は博多文化の発祥とゆかりが深い。聖一国師が中国から饅頭、うどんやそばの製粉技術をもたらし、それらの日本発祥の地とされています。また、国師が疫病退散を祈祷して施餓鬼棚から祈祷水を撒いたのが博多祇園山笠の発祥であり、承天寺を財政支援した貿易商の謝国明(しゃこくめい)が飢饉に苦しんだ人々に大晦日にそばがきをふるまったのが、「年越しそば」の発祥ともいわれています。ゆかりの饅頭、そば・うどんの店については『ぐらんざ』4月号で紹介。

聖一国師と共に宋に渡った満田弥三右衛門(みつだやざえもん)は織物技術をもたらしました。博多織はそこから始まりました。その縁から、毎年11月に承天寺で博多織の新作発表会「博多織求評会」が開かれ、この日に限っては博多織見学を兼ねて本堂に入ることができます。

石庭の「洗濤庭(せんとうてい)」は一般には公開されていませんが、ガイドの案内での見学は可能。庭の向こう側を中国大陸になぞらえ、聖一国師が玄界灘を渡って博多に帰国した物語を表しているそうです。

承天寺には鎌倉期の「木造釈迦如来及両脇侍像(もくぞうしゃかにょらいおよびりょうわきじぞう)」(写真)など、国の重要文化財が3点鎮座しています。通常は非公開ですが、今秋に限定公開を予定です。

天與庵(てんよあん)

天與庵は承天寺隣にある承天寺の塔頭寺院(たっちゅうじいん)。禅宗では大寺の高僧の死後、弟子の僧が師の徳を偲んで敷地内に小寺院や別坊を建てました。それを塔頭寺院といいます。承天寺にはかつて43の塔頭寺院がありましたが、現在残っているのは4寺のみ。天與庵の庭「清源庭」は日中であれば自由に見学ができます。ただし、寺で法事がある時は不可。もちろんマナーは厳守でお願いします。

弘法大師による日本最古の密教寺・東長寺(とうちょうじ)

地下鉄祇園駅1番出口から出てすぐ目の前にある東長寺。開山は西暦806年、弘法大師空海が日本初の真言密教霊場として建立しました。博多旧市街でも最古の寺院。本能寺の変に居合わせた博多商人嶋井宗室が持ち出した信長所有の「弘法大師千字文」は寺宝。(非公開)
 国内最大級の木造坐像「福岡大仏」は一般公開されています。大仏の裏に回る「地獄極楽巡り」を体験してはいかがでしょうか。
 境内には朱塗りの五重塔、福岡藩主黒田家墓所などもあり、見どころも多いですよ。

毎月28日にご開帳!六角堂

東長寺のもう一つの自慢は江戸末期に造られた覆屋と回転式の仏龕(ぶつがん※)で成る「六角堂」(市文化財)です。ご本尊の弘法大師像を含む六体の仏像が安置され、毎月28日の他、節分祭、弘法大師誕生祭(6月15日)、彼岸など年5回開帳します。因みに重要文化財の「木造千手観音立像」は節分、弘法大師誕生祭、春秋の彼岸の4回公開。(電話/092-291-4459)
※仏龕とは仏像や経文、位牌などを安置する小室。

虚無僧尺八が伝わる西光寺

西光寺は聖福寺の塔頭寺院の一つ。実はここ、九州では唯一、全国でも希少な虚無僧寺由来の尺八を伝える寺。禅宗の一派、普化宗が禅の修行の一環として托鉢の際に尺八を吹いたのが虚無僧尺八の始まりといわれています。普化宗は明治の廃仏毀釈で廃宗となりましたが、西光寺前住職が1957年に尺八道場を再興。現在でも坐禅体験と共に、希望者には尺八を伝授。道場の「一朝軒」(いっちょうけん)に伝わる尺八奏法は福岡県の無形文化財です。

濡れ衣という言葉はここから⁉

御笠川沿い、石堂橋の袂にひっそりと佇む古跡「濡衣塚」。伝承では8世紀に筑前国司として赴任した佐野近世が、「娘が漁師の釣り衣を盗んで漁師を困らせている」と後妻に騙され、濡れた釣り衣を着せられて寝ている無実の娘を斬殺してしまいました。娘の無実を知った父は出家、罪を着せられることを「濡れ衣を着せられる」というようになったとか。こんな発祥を発見するのも面白いですね。因みに梵字板碑「康永三年銘梵字板碑」は県の有形文化財です。

ちょっとポップな閻魔さん

「濡衣塚」に近い浄土宗海元寺は約400年の歴史を持つ寺。本堂は火災で建て替えられていますが、境内入り口の「閻魔堂・観音堂」はなかなかポップな雰囲気です。閻魔大王の前に三途の川で死者の衣を奪う「奪衣婆」が鎮座。8月16日と1月16日の「えんま祭り」で奪衣婆にこんにゃくを供えるのが習わしで、灰汁(あく)を固めて作るこんにゃくで病の悪を取ってくれるとか。閻魔大王のガチャもユニーク。(電話/092-291-4520)

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