定年旅行は一生に一度なので、ぜひヨーロッパに行きたいです。運用成績のよい投資信託を購入して、値上がり益を期待したい。目標額を達成できなければ、ヨーロッパは諦めて国内旅行にします。
大切な息子の教育資金なので、元本割れは避けないといけません。運用期間は18年と長いので、値上がり益にも期待します。元本安定と値上がり益の両方重視でお願いします。
よく分かりました。金融庁の資産運用シミュレーションを使って検索したところ、財成家は、年間の運用利回りが5%、積立家は同2%が必要ですね。これを元に分析してみると、財成家の資産の割合は、株式を多めに、積立家の資産構成は、財成家より株式を少なくして債券を多くします。
結果をまとめると、以下のようになりました。
運用方法は2つのタイプ
■平均点狙い「インデックス運用」、専門家の腕次第「アクティブ運用」
インデックス運用
投資の世界では「指数」を意味します。例えば、日経平均株価に連動するインデックスファンドを購入した場合、この指数を形成する225の会社の株に投資することになり、市場の「平均点」を狙う運用となります。
アクティブ運用
ファンドマネージャー(FM)などの専門家が市場の動向や企業の業績を分析して、積極的に構成銘柄の選別などを行い、平均点を上回る運用を目指します。調査や分析に手間がかかるので、インデックス運用に比べると、手数料は高くなります。
手数料か。投資信託には3つの手数料があったよね。
そう。買うときにかかる「購入時手数料」、持っている間にかかる「運用管理費用(信託報酬)」、解約する(売る)ときの「信託財産留保額」よね。
安心さん、よくできました。
やっぱり、手数料は安い方が良いですよね?
軽視できない運用管理費用
■運用期間が長くなると「ちりも積もれば山となる」高いリターンを得るための「必要な経費」
白浜FPアドバイス
手数料の中でも押さえておきたいのは、投資信託を持っている間、毎日差し引かれる「運用管理費用」だと思います。運用期間が長くなるほど影響度が大きくなります。ですから、運用期間が18年と長い積立さんには運用管理費用が安いインデックスフファンドがお薦めかもしれません。
一方、運用管理費用は、高いリターンを得るための「必要経費」とも言えます。株式市場では相場の下落局面でも、上昇を続ける銘柄が存在します。そうした優良銘柄を見抜いて、平均点を上回る運用を目指すのがファンドマネージャー(FM)の役目。運用期間が5年間で年利5%という高い目標を掲げる財成さんご夫婦は、FMの腕前を信じてアクティブファンドを選択する手もあると思います。