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福岡アジア美術館 ヒンドゥーの神々の物語 インド独立75周年・日印国交樹立70周年

福岡アジア美術館 ヒンドゥーの神々の物語 インド独立75周年・日印国交樹立70周年


インドに生き続けるヒンドゥー教とは 自由奔放 変幻自在 多様な神々の姿

 アバター。大ヒットしたアメリカ映画の題名や、IT分野でキャラクターを意味するこの言葉は、ヒンドゥーの神の化身「アヴァターラー」が由来です。

 ヒンドゥーの名は、かつての大英帝国がインドの多様な宗教をひとくくりにして呼んだことから世界に広まったといわれます。多くの神々のなかで最高神と崇められるのが、創造と破壊の神シヴァと、救済をもたらす正義の神ヴィシュヌです。ヴィシュヌは変幻自在にアヴァターラー(化身)となって人間世界に登場します。

 下の写真のガラス絵『ラクシュミーを抱えるナラシンハ』は、ヴィシュヌがライオン男のナラシンハに変身しています。ラクシュミーは美と愛・豊穣の女神で、正義の神様も美人の妻を抱いて得意げな様子です。この親しみやすさが、時代を越えて人々に愛されるのかも知れません。

 ガラス絵は、板ガラスに絵具で描いた絵をガラス面から見るため、顔の目鼻を最初に描くなど手順が通常の絵と逆になります。板ガラスの気泡やゆがみもバリエーションの面白さです。

 女神の姿の原型は、写真の『女性土偶』に見ることができます。豊かな胸にくびれた胴は豊穣をイメージさせ、頭の花模様は美を示すのでしょうか。日本の縄文土偶にも通じる古代の女性像です。

 19世紀後半に活躍した画家ラージャー・ラヴィ・ヴァルマーは、石版画でインド近代美術に大きな足跡を残しました。長い髪をなびかせてブランコを漕ぐ女神『モーヒニー』は、実はヴィシュヌの化身で、崇高さと奔放さを感じます。大量に制作できる石版画は、家庭での礼拝用として多くの人が買い求めました。

 カレーやヨガ、私たちの周りにもインドゆかりの文化は根付いています。一般の入場料が200円とお手頃な福岡都心の美術館に、その由来を訪ねてはいかがでしょうか。

作者不詳《ラクシュミーを抱えるナラシンハ》
19世紀後半~20世紀前半
福岡アジア美術館(黒田豊コレクション)

《女性土偶》 インド、パキスタン
前3~前1世紀 個人蔵

ラージャー・ラヴィ・ヴァルマー《モーヒニー》
20世紀前半/福岡アジア美術館


繁竹治顕
元NHK記者。’93年全米オープンゴルフ、’94年リレハンメル冬季五輪、2000年シドニー五輪などを取材。福岡放送局広報事業部長、副局長。現在、九州国立博物館振興財団専務理事。

福岡近郊博物館・美術館のスケジュール

※( )内の料金は、特別・前売り・団体料金、詳細はお問合せください

九州国立博物館

特別展 伝教大師1200年大遠忌記念 最澄と天台宗のすべて

~ 3月21日(月祝)
●一 般 1,900円(1,700円)
●高大生 1,200円(1,000円)
●小中生 800円(600円)
休館日/月曜(3月21日(月祝)は開館)
☎050・5542・8600(ハローダイヤル)

福岡市博物館

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展

ホルの外棺
Image Ⓒ Rijksmuseum van Oudheden
(Leiden,the Netherlands)

3月12日(土)~6月19日(日)
●一 般 1,800円(1,600円)
●中高生 1,200円(1,000円)
●小学生 600円(500円)
休館日/⽉曜 (3月21日(月祝)は開館
3月22日(火)は休館)
☎092・845・5011

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